“みんなの学校”が開校 通いたい子がみんな主役になれる新しい学び舎

木の机を囲んで子どもと大人が一緒に活動している、明るい日差しが差し込む教室の様子。 社会と教育
東京郊外の「みんなの学校」では、子どもたちと大人が共に学ぶ日常が広がっています。

子どもたちが自分らしく学び、地域の人もともに成長する――そんな夢のような学校が、東京郊外の町に誕生しました。机に座って授業を受けるだけでなく、一人ひとりの個性や発達に合わせた学び方を選べる「みんなの学校」は、早くも全国から注目を集めています。

この新しい「みんなの学校」には、小中学生から大人まで、さまざまな背景や特性を持った学習者たちが集まっています。入学した子どものなかには、学校に馴染めなかった経験を持つ山下さくらさん(11)も。「前の学校では静かに座っているのがつらかった。でも、ここでは話すことも、絵を描くことも、好きな形で学ぶことができるんです」と笑顔を見せてくれました。机上の学習だけでなく、演劇や野菜作り、地元のお年寄りと絵本を作る活動など、それぞれが選んだ“好き”を、学びの中心にできるのも大きな特徴です。

授業は、担任の先生や地域のボランティア、そして時には保護者も加わって進められます。村井恵理校長(46)は「多様な人や考え方にふれることで、子どもたちの世界が広がる。教室の外の世界も“学びの場”なんです」と話します。毎週金曜日には“ごちゃまぜカフェ”が校舎の一角で開かれ、地域の人も自由に立ち寄り、子どもたちが自分発案のメニューでおもてなし。おしゃべりをしながら、新しい友達や“知り合いのおじちゃん・おばちゃん”がどんどん増えています。

評価もユニークです。テストの点数ではなく、“どんなことに挑戦したか”“人とどう助け合ったか”といった記録が大切にされます。家族や地域住民も学びの場に招かれるオープンデイには、子どもたち一人ひとりが自分の得意を発表。上手くできなくても「面白いアイデアだね」と温かい拍手が送られています。SNS上でも「子どもたちが安心して挑戦できるってすばらしい」「こういう学校が広がってほしい」といった声が多く見られます。

文部科学省の小野寺孝志専門官(52)は、「社会全体で成長を応援し合える、理想の地域教育モデルです。様々な子が共に学び合う経験は、未来の社会に大きな意味を持つでしょう」と期待を寄せています。「毎日がこれまでとは違うよ。色んな人と笑うことができて、学校に行くのが本当に楽しみ」。そう語るさくらさんのような笑顔が、この地域に少しずつ広がっています。

コメント

  1. うちの子も学校が苦手で悩んでいたので、この記事を読んで涙が出ました。いろんな形の学びがあっていいんだ、と勇気をもらえます!こういう学校がもっと広がってほしいです。

  2. ごちゃまぜカフェって楽しそうやなぁ。子どもたちと大人が一緒に時間を過ごせる場所、昔はよくあったけど、最近は珍しいですよね。ちょっと覗きに行ってみたくなりました。

  3. 評価が点数じゃなくて“挑戦したこと”なのが素敵だと思います!今度ボランティアで参加できたらいいなあ。みんなが主役になれる場所って、本当に貴重だなって感じました。

  4. 孫にこういう学校に通わせてあげたかった。昔は一律の教育しかなかったけど、今は多様性が認められる時代になったんですね。社会が優しくなってる証拠かな。

  5. この記事めっちゃ感動した!私も自分の“好き”を大事にできる学校に行ってみたいな。みんなが安心して話せたり、挑戦できるのって本当にうらやましい…!