アニメの音楽が大好きな子どもたちの声から生まれた奇跡のイベントが、新潟県の小さな町・緋星町で話題になっている。町内の子どもたちが「自分たちでアニメ曲を指揮してみたい!」と願い、地元の吹奏楽団や在住アニメ作曲家を巻き込んで、世界でも珍しい“子ども指揮者”によるアニメ音楽オーケストラコンサートが開催されたのだ。
このイベントの発端は、緋星町立緋星小学校6年生の蒔田優一くん(12)が、吹奏楽部の帰り道に仲間たちにぽつりと話した夢だった。「自分の好きなアニメの曲を、町のみんなで演奏できたら絶対楽しいよね」。その声をきっかけに、町の商店街や社会福祉センター、そして地元出身のアニメ作曲家・粟野沙羅さんも協力。やがて「みんなのアニメ・オーケストラ」結成プロジェクトが始動した。
練習が始まると、楽器経験のない子どもたちも小さな木琴やタンバリン、さらには自作の紙楽器片手に参加。町のベテラン吹奏楽団「緋星ウィンズ」の大人たちは、子どもたちのためにアニメサウンドの編曲を手がけ、サウンドトラックづくり教室まで毎週土曜に開催。いつしか、演奏会場となる古い公民館前には、家族やご近所さんも毎回応援に駆けつけ、町のあちこちに笑い声が響くようになった。
本番の日、子どもたちはそれぞれの好きな楽曲に合わせ、次々と指揮台に立った。最年少の岡本なぎささん(小2)はジャンプ系アニメの壮大な主題歌で会場を沸かせ、緋星高校の声優クラブメンバーがVTuber風演出でナレーションを担当。町のお年寄りからも「若い人のアニメ曲は初めて聞いたけど、元気をもらった」との声。SNS上でも「指揮者が子どもなんて最高」「アニメでこんなに優しいつながりが生まれるなんて」と感動コメントが数多く寄せられた。
プロジェクトの監修を務めた粟野沙羅さんは、「音楽もアニメも、みんなを笑顔にできるもの。年齢や経験を超えて“好き”の気持ちがつながる町が広がれば素敵」と語った。演奏会の帰り道、蒔田優一くんは「来年は町外のお友だちとも一緒にやりたい」と新たな夢を話していた。アニメと音楽の力が、地域にささやかな奇跡をもたらしている。
コメント
子どもたちが主役になれるなんて素敵です!うちの子もアニメ大好きなので、ぜひこんなイベントが近くであったら参加させたいなと思いました。こういう地域のつながり、ちょっと羨ましいです。
先日このコンサートを見に行きました。普段はあまり聴かないアニメソングでしたが、みんなで楽しく演奏していて、とても明るい気持ちになりました。子どもたちの笑顔を見ると、こちらも元気をもらえますね。
地元の大人や作曲家まで巻き込んで、アニメ音楽で町一丸って…まじ熱すぎません!?指揮者が子どもってのも夢あるし、VTuber風の演出も今っぽくて最高!緋星町、神イベだわ。
私も吹奏楽部なので、子どもたちや大人がみんなで一つの曲に向かって練習する楽しさすごく共感します。自作の紙楽器とか微笑ましいし、町ぐるみで盛り上がるって本当にいいですね。
音楽やアニメに興味はなかったですが、人と人を結ぶ力はやはりすごい。若い方々のお蔭で、町に新しい風を感じました。これからもこうした温かい催しが続くことを願います。