虹色インクの鳩が選ぶ新コミック賞、世界中に優しい物語旋風

夕焼けの町の公園ベンチに虹色の羽を持つ配達鳩たちが舞い降り、カラフルな手紙をくわえている光景。 WEB漫画・コミック
虹色インクの配達鳩が優しさを運ぶ象徴的なワンシーン。

舞い降りたのは伝説の“虹色インクの配達鳩”たち。今月、世界初の読者参加型マンガ賞『虹色インク賞』の発表が、人気WEBコミックサイト「ユートピアンコミックス」にて行われ、受賞作が大きな話題を集めている。選ばれたのは、ごく普通の読者たちの“ちいさな優しさ”をテーマにしたオリジナルWEB漫画。なんと審査のすべてが、世界中の電子インク鳩によって読者の声と一緒に集められたという。

今回の『虹色インク賞』の特徴は、編集者やプロ審査員ではなく、“配達鳩型AI”が読者コメント・感想から幸せ指数を分析し、誰もが喜ぶ物語の力を測った点だ。インターネット上に棲む鳩たちは、毎日何百万人分の更新通知を運び、漫画ごとの「いいね」や「やさしい!」の声を、虹色のインクにしてまとめていった。結果、受賞作は全員が無記名で推薦した“夕虹町のまんなかのベンチ”という、2人の幼い姉妹がベンチを直しながら町の人々と絆を結ぶ物語となった。

作者の久留木文音さんは、もとは保育士(32)として働く傍ら、夜の時間にコツコツ連載を続けていた。「最初は1日3人ほどしか読者がいませんでしたが、みなさんがベンチの修理を一緒に考えてくれたり、登場人物たちへの“今日もがんばれ!”というコメントを毎週送ってくださって。その感想ひとつひとつが、作品の一部になりました」と語る。

『ユートピアンコミックス』編集部の水沢光太郎編集長(45)は、「虹色インクの鳩が選ぶこの賞は、読者の“心温まるエピソード”への共感度や、小さな幸せへの発見度なども一緒に計測します。結果、普段スポットライトの当たりにくい優しい物語が着実に広がることが分かりました」とコメント。さらに受賞作は今後、“コミカライズ鳩便便り”という無料サービスを通して、全国の小学校や高齢者施設へも届けられる計画が進行中だ。

SNS上では「虹色インクの鳩に手紙を託したい」「自分も町のベンチを探してみる」「読者コメントで物語作りに参加できてうれしい!」といった感想が相次いでいる。Webコミックという形を超え、優しさを運ぶ新たな物語配達システム。来年には世界7カ国で同様の試みが広がる予定もあり、多くの“幸せな鳩便り”が次々と生まれる予感に包まれている。

コメント

  1. 子どもと一緒に記事を読みました!姉妹がベンチを直すお話、我が家でもぜひ読ませてあげたいです。心があたたかくなるニュースですね。虹色インクの鳩、うちの町にも来てほしいな♪

  2. 高齢者施設にも届けてくれるなんて、ありがたい取り組みだと思います。昔は近所のベンチで孫と一緒に過ごした日々を思い出しました。年を重ねても、こうした物語で心が元気になります。

  3. 学生です!推しの漫画がたくさんあるけど、読者の声が直接作品づくりに関わるなんて、夢みたい。虹色インクの鳩っていう発想がかわいすぎて、毎週追いかけたくなりました☆

  4. うちの町にも古いベンチがあるんですよ。この記事を読んだら、なんだかいつもより大切に見えてきました。これからも“やさしい物語”をいっぱい運んできてください、虹色インクの鳩さんたち!

  5. なんだか読んでいるだけでほっこりしました!AIの鳩とみんなの優しさで出来た賞なんて、現実にもあったら幸せが広がりそう。SNSでも話題なのが納得です。