ご褒美スイーツで町がひとつに!歩幅がつなぐ早朝ウォーキング大作戦

公園でカラフルなヘルスケアバンドをつけた人々が集まり、春の朝のさわやかな雰囲気の中、ウォーキングイベントのスタートを待っている様子。 ウォーキング・ランニング
南桜町の公園に、ヘルスケアバンドをつけた町の人たちが健康イベントのために集まった朝。

「今朝は少し涼しいですね」――そんな声があちこちから聞こえはじめた早朝、南桜町の公園には、カラフルなヘルスケアバンドをつけた人々がぞくぞくと集合していた。目指すは、ウォーキングで町中の“ご褒美スイーツ”を探す新しい健康イベント。ゆるやかな筋肉痛も、なんだか今日は心地よい連帯感に変わっていた。

南桜町健康推進協会が発案したこのイベント「まちぐるみ歩き菓子マラソン」では、参加者が配布されたヘルスケアバンドで自分の歩幅や歩数を測定し、設定された歩数をクリアすると町内の協賛パティスリーや和菓子店でミニスイーツがもらえる仕組み。公園から商店街、神社前の桜並木――地元をぐるりと歩くコースで、健康維持と地域交流の両方を楽しむことができる。

この日集まった約120名の参加者のなかには、91歳の元中学校教師・永井茂子さん(南桜町在住)の姿も。「足が重い日は、歩幅をほんの少しだけ大きくしてみるの。『頑張った証』として桜餅がもらえるなんて嬉しいわ」。また、小学生チームも負けてはいない。「今日はいつもの2倍歩くから、よもぎ団子とチーズケーキ両方もらう!」と、はしゃぎながらコースを駆け抜けていた。

歩きを楽しみながら健康も管理できるイベントは、SNS上でも『歩幅をそろえて家族で歩き、次の角で笑い合う瞬間が忘れられません』『普段話さない近所の方と自然に会話できる。歩くって、街と人をつなぐ魔法かも』と大きな反響。町内医師の砂川倫太郎さん(54)も『無理なく脂肪燃焼や体力づくりができるし、新しい友達ができてストレス解消にもなる。筋肉痛もシェアできるのが面白いですね』と語る。

最後のゴールでは、町のケーキ職人・有賀純一さん(43)がスペシャルスイーツをプレゼント。『みんなの笑顔が生地をふっくらさせてくれました』。来月も開催が早くも決定、参加希望者の列はすでに長い。歩幅がそろったとき、町の心までととのう。そんな奇跡のような朝が、この町にはやってきている。

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