無名音楽サークルが奇跡の大集結 メタバース発「笑顔の交響ライブ」に5万人

メタバース空間のバーチャルコンサート会場で多くのアバターが音楽に合わせて手を叩き、デジタル星が天井に輝いている様子。 メタバースイベント
音楽でつながった全国の仲間たちが、バーチャル空間で一夜限りのライブを楽しんだ。

どんなに離れていても、好きな音楽でつながる——。メタバース空間にて、全国の無名音楽サークルが手を取り合い、まるで奇跡のような一夜限りのバーチャルライブイベントを実現させた。今年注目を集める新興メタバースプラットフォーム『ルミネア』のバーチャル会場には、およそ5万人がリアルタイムで集結。誰かの「好き」が生んだ、心あたたまる“笑顔の交響”が瞬く間にネットを席巻した。

このライブの仕掛け人は、静岡県出身の高校2年生、城本遥斗くん(17)。自身も小さな吹奏楽サークル『コクーン・カデンツァ』に参加していたが「みんなもっと演奏を聴き、誰かの音を感じたがっている」と感じていた。数年前、パート練習に使い始めたボイスチャットで友達になった北九州の合唱好き・篠崎玲奈さん(19)に「一緒に何かやろう!」と声をかけたのが始まりだった。そこから東北のフォークギターチーム、四国のDJグループまで、SNSやバーチャル掲示板を駆使して、少しずつ仲間を増やしていった。

最初は、そのままLINEグループでのオンラインセッションや、試験的な音声連携のみだったが、「せっかくなら一度、本番さながらにみんなで演奏したい」と思い立つ。そして「現地会場の制約を超えられるのがメタバース」との気づきから、ルミネアのボイスチャット機能や3Dホールを活用し、壮大な共同ライブを企画した。バーチャル会場内には各サークル手書きによるデジタル展示ブースや、「好きな音で話す」ことをテーマにした交流スペースも設置され、出演者も観客も自由に行き来。「一緒に演奏しませんか?」と声をかけ合い、ジャンルや年齢を超えた音の輪が広がった。

ライブ本番——開幕を告げるのは合唱サークル『ミナトソング』による温かなコーラス。続く吹奏楽部のパレード、ギターと三味線の異色セッション、さらには“オンラインDJナイト”まで、3時間ノンストップの夢舞台となった。MC無しの即興コーナーも盛り上がり、チャットには「隣で一緒に手を叩いてる気分!」「遠くの誰かと、音でハグしてるみたい」など、熱いコメントが続々。ある参加者の70歳男性は「学生時代にやり残したサックス、こんな形で仲間と演奏できるなんて夢にも思わなかった」と語った。

さらにサプライズとして、会場内に“願いごと星”のデジタルアイテムが登場。来場者が「来年こそ現地で会いたい」「新しい楽器に挑戦したい」と願いを込めてバーチャル天井に投げると、星がひとつずつ輝いていく趣向も。イベントを締めくくった全員合奏の『きみと奏でる未来』では、世界中から集まった音と声が見事に重なり、バーチャル会場中が拍手で溢れた。主催の城本くんは「どんなに違っても、人は音でつながれる。リアルはもちろん、こうしてメタバースでも、また新しい友達に出会えるなんて」と笑顔で語った。SNSでも「心がほぐれる最高の夜だった」「バーチャルだけど涙が出た」と感動の声が続出。次回開催を求めるリクエストも後を絶たないという。

コメント

  1. 子育て真っ最中の身としては、こういうイベントに子どもたちが参加してくれたらいいなと思いました。離れていても音楽でつながるって素敵ですね!うちの子も将来どこかで誰かと音楽を楽しめたらいいなあ…なんだか心があたたかくなりました。

  2. 私は70歳でサックス経験者。このニュースを読んで、「もう一度みんなと演奏できたら」と胸が熱くなりました。メタバースなんて難しそうだと思っていましたが、年齢関係なく楽しめる世界が広がっているのですね。少し勇気をもらいました。

  3. 学生です!まさにこういうメタバースの可能性にワクワクしてます。好きなことで誰かとつながるって最高だし、企画した城本くん同世代でびっくり。自分も何かに挑戦したくなりました!

  4. いやー、こんなにたくさんの人が音楽でひとつになれるとは!ちょっと不思議な時代だなあと思うけど、やっぱり音楽は人をつなげるんだなぁと実感。うちの店もどなたかにとって“最初の楽器”の場所になれたら嬉しいです。

  5. 読んでるだけで心がぽかぽかしました!現地じゃなくても、強い想いがあればこんなに素敵なライブになるんですね。バーチャルでも涙が出るって、音楽の力は本当にすごい!次回もぜひ参加してみたいです。