おばあちゃんたちの“手作り吹替”が世界で話題 配信サービス発・世代越えのドラマ祭り

小さな会館で高齢者たちと孫世代が台本やマイクを囲んで温かく笑い合う様子 サブスクリプション動画配信
星見町のシニア劇団と孫たちが心を込めて吹替えに挑戦する舞台裏。

サブスクリプション動画配信サービスが当たり前となった今、とある小さな町のシニア劇団による“手作り吹替”が世界中のドラマファンに温かな感動をもたらしている。デジタルの海に囲まれた現代に、手仕事と人のつながりが生んだサプライズが話題となっている。

話題の舞台は、長野県・星見町にあるシニア劇団『なごみ座』。平均年齢74歳のメンバー30人が、人気海外ドラマのローカル吹替え制作挑戦をスタートさせたのは、町の動画配信サービス『ムビぽーと星見』がきっかけだった。配信権を持つ老舗サービスが「町民の声でドラマをもっと身近に」というテーマで募集した特別企画に、劇団の皆が名乗りをあげたのだ。

小さな会館に集まり、毎週土曜ごと台本片手にリハーサル。「セリフを自分たちの言葉に置き換えたほうが、もっと町の人に届く」と、アメリカの刑事ドラマのキザな台詞が、方言とおばあちゃん流の温かい響きへと生まれ変わった。声の収録には孫たちも参加し、お手製SE担当や歌うエンドロールなど、町全体での“吹替総力戦”に。公式アプリのダウンロード機能で、町外のファンも続々と視聴。「うちのおばあちゃんが主役になったみたい」とSNSでは全国の孫世代から感嘆の声があふれている。

『ムビぽーと星見』では、吹替版を独占配信した直後から予想外のアクセス集中。運営責任者の望田海斗氏は「どのシーンでも、じんわり涙が出て笑ってしまう。ドラマ本体の感動に、人生経験の深さを重ねてくれた」と語る。ライブ配信イベントでは、劇団の生アドリブコメントや“町のみんなでイッキ見パーティー”も企画され、高齢者だけでなく子どももスマホやタブレットで新感覚のホームシアター体験に夢中だ。

専門家の村岡洸大先生(映像メディア文化論)は「プロの声優とは異なる、暮らしの中のリアルな声が視聴者の心を揺さぶる。世代や文化を超える翻訳の力を実感する稀有な例」と指摘する。『なごみ座』の代表・高柳楓子さん(77)は「まごの声と一緒にドラマができて、本当に幸せ。世界中の人が、こんなふうに家族や町仲間と笑い合って観てくれたら」と微笑む。次回は町内のストーリーを脚本家に持ち込み、町ぐるみのオリジナルドラマの独占配信も構想中。星見町発の“おばあちゃん吹替”と配信の化学反応が、デジタル時代に優しい波紋を広げている。

コメント

  1. 子育て中の母親です。おばあちゃんたちの吹替、ほんとに素敵ですね。最近、子どもと一緒に画面を見ることが多いので、家族みんなで応援したくなりました。あったかい声と言葉に、ほっとします。

  2. 同世代として、なごみ座の皆さんの挑戦に元気をもらいました。自分も昔、町内会で劇をやったことを懐かしく思い出しました。今度は孫と一緒にこの吹替ドラマを見てみます。

  3. SNSで話題になってたので見てみました!おばあちゃんの方言混じりの刑事ドラマ、ギャップが面白くて癒されました。こういうの、もっと増えてほしいな~。友達にもすすめます!

  4. ご近所からも、どなたか出演されたってウワサを聞きました!町全体で盛り上がってる空気、ほんと最高です。こんなに元気をもらえる町で暮らせて幸せです。

  5. おばあちゃんの声がドラマで聞けるって、すごい新しい!最初は正直『大丈夫?』って思ったけど、観てみたら感動しちゃった。町のみんな、めっちゃすごいです!次の作品も楽しみです!