奇跡の笛吹き犬が誕生!手話通訳犬“リングル”が障がい者スポーツの新星に

競技用トラックの上で、聴覚障がいの女性選手の前に座り、尻尾で合図を出しているサービス犬のラブラドール・レトリバーの姿。 障がい者スポーツ
パラスポーツ大会で“手話通訳犬”リングルが選手に合図を送る感動の一場面。

長野県軽井沢町の多目的スポーツスタジアムで、世界初となる“手話通訳犬”がパラスポーツ大会を彩った。名はリングル。3歳のラブラドール・レトリバーで、人と動物が手を取り合うユニバーサルデザインの最前線として今、全国から注目を集めている。

きっかけは「聴覚障がい者の競技中、審判のサインが分かりづらい」という声だった。スポーツ振興を専門とする佐野渚(42)は、手話通訳やサポートスタッフが配置されていても競技に集中しているとサインが埋もれてしまいがちな現状を知り、動物の感覚的な反応に望みを託した。「犬が審判の合図に対応して選手に伝えられたらどうだろう?」。そんな無邪気な一言から物語は始まった。

リングルは国内外で活躍する動物インストラクター・王田智史(34)により、赤ちゃんの頃から手話と笛の音を組み合わせた“見える&聞こえる”指示を学び、今では簡単な手話単語なら耳と目で理解できるという。たとえばスタートのサインが出た瞬間、リングルは小さなホイッスルを咥え「ピーッ」と合図し、同時にしっぽで『スタート』の手話を再現。その姿に会場では歓声と涙が広がった。

ある試合で、聴覚障がいを持つ陸上選手・越智理々花選手(26)が集中していて審判の動きに気付かない場面があった。そこでリングルが越智選手の前にさっと座り、目を合わせると尻尾を“S”の形に振って見せた。これは「スタート」を意味する手話のサイン。越智選手も、驚いた表情ですぐ走り出し、自己ベストを大きく更新した。「あの時、私の緊張をリングルが優しくそっと解きほぐしてくれました」と越智選手も満面の笑みを見せた。

SNSでも「リングルの手話しっぽ可愛すぎる!」「ユニバーサルデザインって本当に魅力的だな」「人も動物もスポーツをつなぐ一員なんだ」と話題に。関係者は「今後、手話通訳犬の育成や大会サポート配置を日本各地で検討していきたい」と語る。未来では、さまざまなサポート動物や多様なユニバーサルスタッフが、この世界をさらに優しく、明るくしていくに違いない。

コメント

  1. うちは娘が聴覚障がいを持っているので、この記事を読んで本当に感動しました!リングルみたいなワンちゃんがもっと広がれば、子どもたちの未来がもっと明るくなりますね。涙が出ました。

  2. いやはや、ワンちゃんが手話のサインをできる時代なんて想像もしなかったよ。自分の若いころには考えられなかったユニバーサルな世界に、なんだか希望がわいてきました。ほっこりしますなぁ。

  3. リングルのエピソード、レポートの題材にしたいくらい素敵です!動物と人が本気で支え合える社会って、ほんとに素晴らしい。私も何かできることを探してみたくなりました!

  4. こういう話を見ると、人も動物も助け合う町になったらいいな~って思います。リングルに実際に会えたら、みんな元気もらえそう。軽井沢に行きたくなりました!

  5. 正直、最初はフィクションかな~と思ったけど、こういう幸せなニュースなら現実にあって欲しい!リングルのしっぽサイン、想像しただけで癒されました。