茨城県霞原市の住宅街に、今年も穏やかな笑い声が響いた。話題の「パパフェス」は、父親たちが自ら主役となり、こどものジェンダーや発達特性に寄り添う“推し活型子育て”を体験するイベントだ。今年で3回目となるこのフェスには、ステップファミリーや親子ペア、きょうだい同士も多く参加し、今年はなんと100組以上が会場に集まった。
会場となった桜ヶ丘グリーンプラザには色とりどりの応援タオルや推しうちわがなびく。父親たちはアイドルのコスチューム姿でステージに登場し、我が子の“推しポイント”を全力プレゼン。例えば小学生の八嶋サラさん(10)の「毎朝きょうだいに自作の元気ソングを歌う才能」、高校生の星間カイトさん(17)の「人見知りだけど、空想画をSNSで公開して勇気を届けているところ」など、育児の枠組みを超えた多彩な愛情表現が披露された。
中でも注目を集めたのは、同市在住の派遣社員・嘉納裕樹さん(36)が、再婚で迎えた3人きょうだい全員を“同じ目線で応援したい”と、子どもたちに性別や年齢による“推し格差”のない『パパチャーム』を手作りしたこと。男児用・女児用の分け隔てをなくし、一人一人の希望通りパーツの色味やモチーフをオーダーメイド。長女にはチョウの羽、次男にはレインボースター、末っ子にはペンギンをあしらい、「育児に“押しつけ”はなし!全員分主役でいいじゃないか」という温かなメッセージも添えられた。
「実は私、息子が発達障害と診断されたとき、自分もどう接していいか分からなくなった。でも、フェスの父親交流で“失敗してもいい・一緒に楽しもう”と背中を押されました」と嘉納さんは話す。当日、SNS上でも“パパチャーム作りたくなった”“きょうだい格差を楽しく埋めてくれた素敵な取り組み”という投稿が相次ぎ、運営スタッフによると、開催以来初めて、男性同士の「お互いの推し語り」タイムが自然発生したという。
専門家・梅若さおり氏(家族支援カウンセラー)は、「父親同士が積極的に交流する場はなかなか少ない。ジェンダーや多様な家族のあり方を肯定するハッピーな空間が根づくことで、きょうだい格差や親の孤立感も和らぐでしょう」と語る。会場には“全員推しメダル”を下げた家族の笑顔があふれ、今年もまた、未来へ続く新しい家族のカタチがそっと生まれたようだった。



コメント
読んでいるだけでほっこりしました!うちも子どもが二人いて性格も好みも全然違うので、「パパチャーム」みたいにそれぞれの“推し”ポイントを大切にしたいなと思いました。パパ同士のイベント、うちの地域でもあったらいいな〜
最近の若いお父さんたちは立派ですねえ。みんなの個性をちゃんと見てあげて、わしらの時代とは大違いじゃ。こんな優しい家族が増えたら、町ももっと明るくなるじゃろう。
推し活って家族でもできるんだ…!パパが全力で応援してくれたら、絶対自信つくと思う。こういう家族の形、ほんとうに素敵です。わたしも親に“推しポイント”聞いてみようかな笑
ちょっと照れくさいけど、こうやって子どもと対等に向き合えるお父さん、めっちゃカッコいい。パパチャーム、自分用にも作ってみたくなりました!
再婚で家族になった子どもたちへの接し方、ずっと悩んでいたので嘉納さんの話、胸に響きました。それぞれを“主役”として認め合える場って、大人にとってもすごく救いだと思いました。