灯す夢はみんなで――“ホオズキ村”移住くじが幸せを連鎖する

古民家の庭でホオズキの飾りとともに村人たちがくじ引きを楽しんでいる様子を写した写真。 地方創生
ホオズキ村の移住くじ抽選会で笑顔が広がるひととき。

くじ引き一つで新しい人生が始まると聞いたら、ちょっぴり心が踊るかもしれない。北海道と東北のちょうど中間、山並みに包まれた架空の村「ホオズキ村」で、驚きの移住促進アイデアが大きな話題を呼んでいる。その名も「夢灯移住くじ」。外れる人がなく、当たった人は村に“幸せ”を持ち込むチャンスを得るという、ちょっと不思議で温かい取り組みだ。

村役場職員の大河内みさと(36)は、かつて村の人口がわずか180人にまで減少したことに頭を悩ませていた。そんな折、地元の小学生が落としたホオズキの実を拾おうと道ばたでしゃがみ込み、偶然村長と目が合ったことが、このユニークな企画の始まりとなったという。『せっかくなら、もっと多くの人がこの村と“偶然”に出会えるきっかけを作りたい』と、村人全員で議論を重ね、移住希望者にくじ引きで“住む家”や“起業支援金”、さらには“地域の応援団”といった特別な賞が贈られるプランが始動した。

ホオズキ村の夢灯移住くじは、抽選会の会場がまずユニークだ。毎回、村人の誰かの古民家や畑、村唯一のパン屋の裏庭など、予測不能な場所が選ばれる。くじを引いた後は、地元産のホオズキ茶とお菓子を囲み、自己紹介タイムが自然に始まるのが恒例。農家志望の西山瞬平さん(28)がくじで選ばれた家に住み始めると、隣人が早速「しんぺいさんの畑オープン記念」としてホオズキランタン作りワークショップを開催。参加者の中からも新たに将来の移住希望者が続出している。

村で人気になっているのが、ひとり親家庭向けの“応援くじ”や、ソーシャルビジネスのアイデア発表くじだ。学生グループによる地域猫カフェや、現役引退後に移住した老人たちが企画した“おしゃべり配達便”など、くじで生まれた事業が少しずつ村の風景を変えている。そのどれもが、『誰かの夢が叶うと、自分の夢も少し近づくような気がする』と村人は微笑む。

SNSでは『外れるくじがないって、なんてあったかい発想!』『応募する前に村の皆さんと話すのが楽しい』といった声があふれ、応募倍率はついに30倍を突破。ワーケーション希望者には季節限定の“流れ星くじ”も準備中だ。懐かしくも新しいホオズキ村の連鎖する幸せに、他の自治体も視察を始めている。新しい未来は、誰かの笑顔から灯っていくのかもしれない。

コメント

  1. 子育て中なので、ひとり親家庭の応援くじがあるって読んで本当にほっこりしました。子どもと一緒に新しい場所で温かいコミュニティに参加できるなんて、すごく素敵なことだと思います。ホオズキ村、応募してみたくなりました!

  2. 引退してから新しい場所で仲間を作るのは勇気がいるけど、“おしゃべり配達便”みたいな取り組みがあると安心します。昔の村のにぎやかさを思い出しますね。こういうアイデア、もっと広がるといいなあ。

  3. 大学の友達と地域猫カフェやってみたいねって話してたので、このニュース見てビックリ!みんなで応募してみようって盛り上がってます。外れる人がいないって、なんかすごく前向きになれる。

  4. 最近、うちの町も人が減って寂しかったけど、ホオズキ村みたいな奇抜で温かいくじ、うちにも欲しくなっちゃった!くじ会場がパン屋の裏庭とか絶対楽しいし、美味しいお茶でワイワイできるのも羨ましいなぁ。

  5. 最初は『くじで人生決めるなんてどうなの?』って正直思ったけど、記事を読んだら、誰一人外れない優しい仕組みに感動しました。村の人の“誰かの夢が叶うと…”って言葉、じんわりきました。こんな場所があったら、人生もっと明るくなりそう。