青空が映る静かな池のほとりで、村人たちは毎朝、優しく微笑む“おじいちゃん雲”の話題で持ちきりです。クラウド上で安全に健康を見守ってくれる新しい患者ポータル「やすらぎノート」が導入され、みんながちょっとだけやさしい気持ちで一日を始められるようになりました。
導入のきっかけは、和歌山県の湖町に暮らす元教師の宇多川幹夫さん(77)の家族が心配していた、遠く離れた孫との交流の中で「おじいちゃんの今の体調が知りたい」という一言でした。村の診療所と連携した診療情報システム開発チームが知恵を寄せ合い、宇多川さんたち高齢者でも安心して使える“おじいちゃん雲”アイコンつきのポータルが誕生。日々の血圧や体温、睡眠トラッカーのデータまでも、雲が優しい顔で「きょうも元気ですよ」と家族に伝えてくれる設計です。
「この歳でスマホがこんなに頼もしくなるとは」と宇多川さん。ご近所の中村千佳さん(60)は、「前は病院に行くのも忘れがちだったけど、この雲さんが朝晩やさしく教えてくれる。薬の飲み忘れも減りました」とにっこり。電子処方箋の通知がほのぼのした励ましの言葉とともに届くため、お薬手帳をめくる手にも不思議と力が湧いてくるそうです。
もちろん、村の子どもたちもこの「やすらぎノート」に夢中です。池の周りをランニングする小学生たちが持つウェアラブル端末も、雲の形をしたミニアイコンで日々“ガンバった記録”をアップロード。村のお年寄りと子どもたちが健康ポイントをシェアし、毎月の「ほっこり健康おたより」に名前が載るとちょっとした自慢に。SNSでも『今日の雲さんはウインクしてた!』などの声が寄せられ、村全体がまるで大家族のような温もりに包まれています。
システム開発にかかわった医療ICT研究員・尾張真央さん(34)は「プライバシーとセキュリティこそ最優先に、みんなの気持ちがほんの少しおだやかになる医療情報を目指しました」と語ります。今では隣町の診療所や、少し遠方に住む若い家族世代にもこのシステムの輪が広がりつつあり、毎朝の池のほとりには、いつも“おじいちゃん雲”があたたかい目で見守ってくれています。



コメント
子育て中の親として、子どもたちが雲さんアイコンで健康記録をつけるのが楽しみになるって素敵です!家族みんなで健康を意識できる、あったかい仕組みですね。ぜひうちの町にも導入してほしいです。
わしら世代にも使いやすい工夫があるのはありがたいですね。雲の顔がやさしくて、毎朝の楽しみになりそうです。体調を見てくれておる家族にも安心してもらえる。開発者の方々にお礼を申し上げたい。
なんかドラマみたい!でも実際に雲のキャラが頑張りを褒めてくれるとか、めっちゃやる気出そう。うちも毎月ほっこり健康おたよりに載ってみたい~!
この前池のまわりで走ってた子たちが、嬉しそうに『雲さん今日ハート!』って話してるのを見て、ほっこりしました。村のみんなが少しずつやさしくなってる感じ、ほんまにいいですねぇ。
実家が湖町です!離れていてもおじいちゃんの健康がわかるのは、本当に安心。以前より電話でも明るく話せてる気がします。素敵なシステムを広げてくださってありがとうございます。