日本の伝統と最先端テクノロジーが思わぬ形で融合し、話題を呼んでいる。仮想空間上に本格的な「和紙茶寮」が誕生し、世代や国境を越える心温まる交流の場として人々に愛され始めている。手作りの和紙や漆器、繊細な着物のアバターが彩る空間では、来訪者がほっと一息つけるだけでなく、小さな優しさが広がっている。
和紙茶寮を立ち上げたのは、伝統建築士の筧紗栄(かけい・さえ、43)と、その娘でメタバース空間デザイナーの筧るい(17)。ふたりは、かつて祖父母と過ごした古民家の記憶を元に、遠方の家族とも一緒にお茶を楽しめる場所を作りたいと考えた。木組みの意匠や障子、和紙張りの天井、さらには本物そっくりの漆器の湯飲みまで、細部にこだわりぬいた仮想茶寮は世界中から訪問者を集めている。
茶寮内では、着物クリエイターの並木こころ(28)が、季節ごとの花をモチーフにした着物アバターを無償レンタルしている。仮想空間の参加者たちは思い思いの着物を身にまとい、正座やあぐらなど自由な姿勢でくつろぎつつ、日本茶のティーセレモニーに参加。茶器の模様や和紙の肌触りまで再現された体験に、外国人ゲストたちも「心で日本を旅した気分」と感動を口にしている。
ある日、茶寮に現れた小学4年生の伊藤陽香(10)は、祖母のたえ(68)とメタバースで初めて二人きりのお茶会を楽しんだ。陽香は「いつも遠くに住むおばあちゃんと、おそろいの桜模様の着物でおしゃべりできてうれしかった」と微笑む。たえも「昔伝えたかった折り紙の作り方を、和紙アバターで一緒に折れて涙が出そうだった」と語り、オンラインでの新たな家族の時間が生まれている。
専門家の茅野哲也(伝統文化未来研究所)も「伝統建築や工芸の美をメタバースで保存・発信する試みは、日本文化の新たな継承の形」と意義を評価。SNS上では「和紙茶寮で記念フォトを撮るのが家族の恒例になった」「アバターで年齢も障害も関係なく心からくつろげる」など、温かな声が広がる。一つひとつの和紙や漆器、その背景に隠れた家族や作家たちの物語もリアルタイムで紹介され、訪れる人々の心をほっこりと包んでいる。



コメント
遠くに住んでいる祖父母と、メタバースでお揃いの着物を着てお茶会なんて、素敵すぎます!昔話もたくさん聞けそうで、うちの子にも体験させてみたくなりました。心がぽかぽかしますね。
年を取ると出かけるのも大変ですが、こうやって仮想空間で若い人たちと日本の良さを体験できるのは本当に有り難いです。和紙や着物の美しさ、懐かしい気持ちになりました。
バーチャル空間で伝統文化がこんなにリアルに感じられる時代が来るとは…!大学の課題調べててたどり着きましたが、自分も友達と着物でお茶できたら楽しそうです。ぜひ一度行ってみます!
和紙茶寮、なんだかほっとしますね。うちの和菓子もバーチャルで振る舞えたら良いなぁ!伝統を未来に繋ぐアイデア、応援したいです。
子どもたちがメタバースで自然に伝統文化に親しめるなんて、素敵な時代になりました!折り紙を教えたり、一緒にお話ししたり…授業にも取り入れてみたいです。