虹が街を歩く日——ARパレードと手作り心が彩る“スマイル祭り”開催

商店街の通りで子どもと高齢者が手作り作品を持ち、スマートフォンやタブレット越しにARキャラクターを楽しむ様子の写真。 イベント・フェスティバル
世代を超えて笑顔があふれる“スマイル祭り”の賑わい。

普段は落ち着いた雰囲気が漂う北海道・空知平野の小さな町、陽咲町が一日だけ虹色に染まった。きっかけは、町内の美術部に通う子どもたちとシニアサークルが協力し、誰でも主人公になれる新しい祭りを作り上げたことだった。商店街のアーチをくぐると、現実とデジタルが溶け合う“スマイル祭り”の世界が広がっていた。

今年の目玉は、町をぐるりと一周するAR(拡張現実)パレード。タブレットやスマートフォンを手にすれば、街路樹から虹色の鳥が飛び立ち、歩道では仮想の動物たちが手を振る。小学生の高橋紗栄(10)は「自分が描いた“空飛ぶラッコ”が本当に歩いていてびっくりした!おばあちゃんがお弁当を用意してくれたから一緒に探検できた」と嬉しそうに話す。ARで表示される動物やキャラクターは、町の住民300人全員が応募したイラストから選ばれ、会場の至るところに“現れる”仕組みだ。

パレードを盛り上げるのは、世代や国籍を問わず楽しめるワークショップ群。町内の陶芸家・工藤篤子(62)による“微笑みマグカップ作り”、高校生グループが監修した“笑顔の似顔絵うちわ”など、どのブースも参加者のアイデアを歓迎するオープンな雰囲気に包まれた。年齢も肩書も関係なく、「誰かの幸せ」を願いながら作品を持ち寄る姿が印象的だった。

SNSでは早速、「大人も子どもも心がひとつになれるなんて、まるで一軒家パーティみたい」「離れて暮らす息子が描いたキャラに涙が出た」といったコメントが続々と投稿され話題に。市外から旅行で訪れた大学生・井村慎也(21)は「ARやデジタルって冷たいものだと思っていたけど、おばあさんと笑いながら自分のキャラクターを探したこの体験は一生もの」と語る。

大会の締めくくりは、全員参加型の“虹の俵投げ”。ふわふわのカラーボールを空高く放り、参加者全員で願いごとを叫ぶこの企画は、空に仮想の虹を描くAR演出と連動していた。主催の町長・石森進(55)は「年齢も立場も越えて、笑顔が架け橋になるお祭りにしたかった。ひとりひとりが大切な存在だと感じてもらえれば」と目を細める。祭りの終わりには本物の空にも淡い虹が現れ、参加者たちは手を取り合って色とりどりの光を受け止めていた。

コメント

  1. 子どもと一緒に読んで、思わずホロリとしました。自分の描いたキャラクターが街に現れるなんて、最高の思い出になりそう!こんな素敵なお祭り、陽咲町に実際あったら絶対参加したいです。

  2. いやはや、今どきの祭りはARまで使うのかと感心しました。歳を取ると新しい技術に疎くなりがちですが、子や孫と一緒に体験できる内容というのがよいですね。町のみんなで作るお祭り、懐かしい気持ちになりました。

  3. めっちゃ楽しそうだなあ!ARって遊びだけのものって思ってたけど、みんなが描いた動物が街を歩くってエモい。こういうの、自分の地元でもやってほしい!

  4. 記事読んで、まさに“うちの町”って感じで心がぬくもりました。普段顔を合わすけどじっくり話せない人とも、こういうイベントだと自然に仲良くなれそうでうれしいですね。来年もぜひ開催してほしいです!

  5. なんだか読んでるだけで幸せな気分になりました。デジタルと手作りが一緒になってるのが素敵!こんなふうに、年齢も性別も関係なくみんなで笑顔になれるイベントがどんどん広がってほしいな。