早朝の澄んだ空気と路地裏に響く鳥の声——最近、長野県松本市の中心街で「朝活街さんぽ」を楽しむ人たちの姿が増えている。シェアサイクルと地元案内板、そして街の小さなクラフトビール工房が生み出す幸せな“連携”が、訪れる人々の心を温めている。
街歩きのきっかけは、サイクルステーションの隅に佇む不思議な“案内板”。もともと観光案内所のスタッフだった朝倉みずほさん(34)が、地元の大学生たちと一緒に設置を始めたこの看板は、人目を引く手描きの地図付き。そこには「朝だけ開くパン屋の隠れクロワッサン」「苔むした石橋の映えスポット」「路地裏の猫と出会える場所」など、地元民しか知らない小さな魅力がカラフルに記されている。
「自転車でゆるっと巡れば、気付かなかった街の表情に出会えるはず」。朝倉さんのアイディアに共鳴したのは、移住してきたIT企業のリモートワーカー・福地恵吾さん(28)。もともと旅好きだった彼は、サイクル利用者が一息つける場として、自身が週末だけ運営するクラフトビールスタンドも設置。朝はアルコールドリンクではなく、米麹とハーブを使った「発酵ドリンク」を試飲できるサービスに切り替え、散歩の帰路に立ち寄った人がほっと一息つける空間を用意した。
こうした試みに触発された商店会では、朝だけ限定の「お裾分け提供」が広がった。たとえば和菓子店の店主・古川太一さん(62)は、散歩客が道でゴミを拾うと無料で季節の和菓子をプレゼントしたり、路地裏の帽子店では雨の日限定の“虹色紙傘”貸し出しサービスが好評だ。さらに、史跡ガイドボランティアも朝活とタイアップ。シェアサイクル利用者には、登録不要で“まちあるき用オーディオブック”を配信したところ、観光目的だけでなく地元の学生や高齢者の参加も急増。幅広い年代が新しい交流の輪を育んでいる。
SNS上では「まるで絵本みたいな街の一日」「コワーキング前の朝活が一番のリフレッシュ」「サイクル通勤でもっと街が好きになった」など、街や人に寄り添う“偶然の連鎖”が話題に。専門家の景観デザイナー・有村望さんは、「生活圏そのものを“観光地”に変える発想の連携は、幸福度・まちの誇り向上に大きな意味がある」と語る。人と人とがそっと微笑みを交わす朝の景色は、今日もまた、新たな幸せの物語を生み出している。



コメント
小学生の娘が朝から自転車で友達と街を回るのを見て心配していたのですが、こんな素敵なサービスが増えていると知って安心しました。親子でも一緒に楽しめそうですね!
最近は外に出る機会も減っていたけど、朝散歩で和菓子がもらえるなんて嬉しい工夫だねぇ。孫と一緒に行ってみたくなりました。松本の人たち、あたたかいね。
発酵ドリンクいいですね!朝活とまち歩きで頭も心もスッキリしそう。案内板も手書きってところが、学生としてすごく親近感湧きました。今度友達誘って参加します!
うちの前を元気に自転車こいでる人が増えてて何だろうと思ってたら、こういう朝活が話題なんですね。皆さんの笑顔を見ると、こちらまで幸せになります。
まち歩きでゴミ拾いすると和菓子がもらえるとか最高!単なる観光じゃなくて街と関われるのがいいな。朝の空気の中で新しい出会いもありそうでワクワクします。