東京の伝説的なホラー映画館「ギャロープ・シアター」が、今年の舞台イベントでかつてない“心温まる奇跡”を迎えた。参加者全員がホラー映画のキャラクターにコスプレし、ライブ形式で好きなマンガや映画の名場面を演じ合うという異色のステージイベント。だが、予想外の優しいドラマが生まれ、SNS上で「これぞ、ホラー愛の化身!」「人生で一度は経験したい夜」と絶賛の声があがった。
イベントを主催したのは、熱狂的ホラー・オタクとして知られる舞台監督、池ノ上晶子(38)。映画好き同士が一堂に会し、“怖さではなく心の交流を主役にした舞台を作ろう”と、数ヵ月前からマンガ家・女優・コスプレイヤー計100名以上とボランティアスタッフを巻き込んで準備を進めてきた。当日、会場には吸血鬼やゾンビ、幽霊、怪物の恰好をした老若男女が全国から集い、「キャラクター同士が仲良くなったら…」というユーモラスな設定で寸劇や即興ライブが続いた。
とりわけ会場を沸かせたのは、12歳の少女・小宮虹(こみや・にじ)の挑戦だった。普段引っ込み思案な虹は、『夜の鏡』というホラー漫画の主人公・ユウレイ姫のドレス姿で登場。緊張で動けなくなった虹を、次の演者であるベテラン女優の百合本レナ(45)がさりげなく手を取り、物語の中で“やさしい幽霊”になりきってエールを送った。観客の誰もが2人のアドリブに涙し、自然と「がんばれ!」の声が静かに響いた瞬間、他のキャラクターも次々と加わり、怖がり同士が手を取って歌う即興ミュージカルに展開。
イベントの最後には、池ノ上監督の提案でステージと客席の誰もが参加できる『ありがとう・ゴースト・セレナーデ』が披露。舞台照明が柔らかく辺りを包み、見知らぬ人同士がキャラクターごとに肩を組みながら感謝の言葉を歌い上げた。その様子はSNS動画でも瞬く間にバズり、「ホラーなのに温かい」「虹ちゃん、君の勇気に感謝」といったコメントが殺到。後日、観客だった漫画家・荒見空真(41)は「恐れも個性も、みんな受け止めてくれる場所ができた」と語った。
街の書店では翌日から『現代ホラー漫画への贈り物フェア』が急きょ開催。虹のユウレイ姫グッズが店頭に並び、見知らぬ親子連れが笑顔で記念撮影をし合う光景も見られた。池ノ上監督の「“怖さ”も“優しさ”も両立できるステージを、毎年続けたい」との抱負を受けて、来年の開催に向けた問い合わせが全国から相次いでいる。ホラーと優しさのどちらも、きっと人の心をあたためる力がある――あの日、東京の夜に集った“優しい幽霊”たちが静かに教えてくれた。


コメント
小学生の娘と記事を読んで涙が出ました。ホラーって苦手だったけど、こんなに心が温かくなるイベントなら一度一緒に行ってみたいです。虹ちゃんの勇気に拍手を送りたいです!
昔ホラー映画でよく肝試ししたものですが、今の時代は“優しさ”が主役なんですね。見知らぬ人と肩を組んで歌うなんて素敵。皆さんに元気をもらいました。
こんなイベント、体験してみたい!怖いもの同士だからこそできる優しさの空間、想像するだけでワクワクします。毎年開催してほしいです!