静かな朝が慌ただしくも温かな活気に包まれるのは、山梨県北部の小さな町“青原町”。ここで始まった「共生花壇」プロジェクトが、地域の働き方や世代の壁を軽やかに飛び越え、大きな反響を呼んでいます。年齢もキャリアも異なる人々が、花壇づくりをきっかけに新しい“仕事”や“生きがい”を見出し始めているのです。
共生花壇は、町内の高齢者グループ『つつじ会』と、ラーメン好きの大学生サークル『麺どころ研』が中心となり、町役場と協力して生まれた取り組みです。最初は“朝の健康散歩”の集合場所として雑草が生い茂っていた空き地を一緒に整地し、花と野菜を植えたことがきっかけでした。週に2回、異なる世代が集い、作業やおしゃべりを通じて自然に労働の知恵を分かち合う――そんな交流が、徐々に町の副業・新しい働き方の象徴へと成長しています。
大学生リーダーの荒巻陽斗(21)はこう語ります。「おばあちゃんたちの手ほどきで野菜を育てたり、商店街の空き地を花壇に変身させたり。やがて“花の管理や販売”が新しい副業になり、町の若者も高齢者も皆でお小遣い稼ぎできるって、すごく素敵ですよね」実際、花壇の彩りは季節ごとに変わり、摘み取った花や野菜は小さな市場で販売されています。この収益が各メンバーに分配され、地域の健康経営や生活の活性化にも一役買っているとのことです。
花壇の管理には、仕事としての工夫も。“自分の都合に合わせて働く時間や役割が選べる”仕組みや、“つつじ会”流の気遣いメソッドが導入され、ちょっとした疲れや悩みには温かいお茶タイムで心身をリフレッシュ。町役場総務課の佐竹菜月(34)は「新卒や非正規として働いていた若者が、ここをきっかけに自分のペースで夢やキャリアパスを見つける事例も増えています。高齢化社会の課題も、世代の垣根を越えた優しさで乗り越えていける――そんな希望を感じています」と語ります。
SNSでは「祖母が毎日楽しそうに通っています。新しい友達もでき、私も今度一緒に花を植える予定です」(青原町内・20代女性)、「子どもや孫世代と働く経験がうれしい。年齢に関係なく頼りにされるのが励みです」(つつじ会・会員・75歳)など、心温まる声が寄せられています。笑顔と発見の花が咲くこの取り組み、今や近隣の町でも真似したいと注目される存在です。小さな花壇がつなぐ地域の未来に、優しい風が吹き続けています。
コメント
小学生の娘が「お花のおばあちゃんたちと一緒に作業してみたい!」と言っていました。本当に素敵な活動ですね。世代を超えて一緒に働いて、みんなが元気になれる町、うらやましいです。今度家族で花壇を見に行ってみたい!
いやあ、わしも昔はこうやってよく近所の畑を手伝ったもんじゃ。若い人と一緒に働ける場所ができるのは本当に嬉しい。花や野菜を育てながら、人生の経験を話せる場がもっと増えたらええのう。
仲間のサークルがこんなステキな町づくりしてるの、めっちゃ誇らしい!地元のおばあちゃんたちと協力できるなんて、最高の学びだと思います。うちの地域でもぜひやってほしいです。
通勤途中に花壇を見て、いつもほっこりさせてもらってます。おばあちゃんたちや学生さんたちのおかげで、青原町がどんどん明るくなっている気がします。季節ごとに違う景色なのがまた嬉しいです。
若い子たちと一緒だと、私も元気がもらえます。しゃべるだけでも楽しいし、野菜の育て方を教えたら『すごい!』って言ってもらえて嬉しい。お茶タイムも毎回楽しみにしてます。これからもずっと続いてほしいです。