小さな感謝や応援の気持ちが、国境も言葉も越えて直接届く。そんな温かな未来を目指す新たなムーブメントが、急成長中の越境EC市場で話題を呼んでいる。“スマイルボックス”と名付けられたこの取り組みは、誰でも無償で海外の知らない人へ応援グッズを贈れるという心やさしい仕組みだ。「世界をつなぐ幸せの橋」として、ユーザーやインフルエンサーから驚きと感動の声が上がっている。
スマイルボックスは、多言語対応の越境ECプラットフォーム「ユニユニモール」を舞台に誕生した。利用者は日本語、英語、中国語のほか20カ国語で、それぞれの国のローカル商品やハンドメイド作品、感謝のメッセージカードなどをオンラインでセレクトし、海外にいる見知らぬ誰かの「喜び箱」にプレゼントとして入れることができる。贈り主の情報は匿名、受け取った人はある日突然、自分宛ての応援グッズや国ごとのお菓子、手作りアクセサリーが自宅に届くというものだ。
このサービスを後押しするのが世界的なインフルエンサーやライブコマースの配信者たちだ。コスタリカで母子家庭を支えるキンタナ・リアナさん(31)は、SNSライブ配信を通じて日本のボランティアから送られる折り紙やコーヒーギフトを紹介してきた。「見ず知らずの誰かが、自分の暮らしを思って贈ってくれたことが本当にうれしい。子どもたちも“世界に友だちができた”と毎回大はしゃぎです」。同時に、彼女は自作のラテアート写真や、スペイン語の手紙を“スマイルボックス”で世界中の送り主に届けるようになったという。
サービスの拡大には、現地のカスタマーサポートや個人輸出を手がける人々の地道な働きも欠かせない。関税や受取手続きの壁も、利用者同士がオンライン上のレビューやフォーラムで助け合うことで驚くほど滑らかになりつつある。たとえば、日本の高校生・青葉トモキさん(17)は、オーストラリアの高齢者宅へ折り鶴セットと手書き和歌カードをプレゼント。すると、現地の送付スタッフがSNSで“折り方ビデオ”を作成し、それが若者たちの国際交流のきっかけとなった。
越境ECによる“お金を超えた経済”の波は、従来のマーケティングや海外プロモーションのあり方にも新風をもたらしている。市場調査グループ「グローバルブリッジラボ」の主任研究員・鈴邑レオン(37)は、「スマイルボックスの普及は、ただの物流を超えて人と人の心を結ぶ新しい経済価値を生み出している。グローバル市場で、“贈る人もうれしい、受け取る人も幸せ”という体験が増えれば、国境の垣根はもっと低くなるはず」と期待を寄せる。SNSでは『旅したことがない国から応援が届いた』『私も誰かを笑顔にしたい』といった感謝の感想が連日投稿されている。それぞれの優しい想いが、デジタルの海を越えて、静かに世界を明るくしているようだ。
コメント
子どもが小さくて海外旅行なんてまだまだ先ですが、こうしてスマイルボックスで世界の誰かとつながれるのは素敵ですね!知らない国の方から感謝が届いたら、きっと親子で感激しちゃうと思います。ほっこりしました。
昔は手紙の文通がささやかな国際交流でしたが、今はこんなやさしさのやりとりが気軽にできるとは…時代は進んでもあたたかい気持ちは変わらないんですね。人生の後半でも、世界と関われるチャンスをくれてありがとう。
高校生として、青葉トモキさんの活動に共感しました!SNSで国を越えて交流できるのすごく憧れます。自分も折り紙やメッセージを外国の人に送ってみたいです。スマイルボックス、早速調べてみます!
いつもご近所で小さな親切を心がけているけど、こうして世界中に優しさを広げられるなんて素敵ですね。知らないどこかの誰かと気持ちがつながるなんて、思わず心があたたかくなりました。
なんか、ほっこりした…!普段ギスギスしたニュースばっかだから、こういう優しさの連鎖の記事もっと読みたいなぁ。たまにはSNSもこんなやさしい話題で盛り上がってほしいって思いました。