遊ぶことが最高の勉強?「パズル遊園地」に父親先生が続々誕生

日本のリビングで、小学校3年生の少女と父親がテーブルの上のパズルやおもちゃを囲み、笑顔で学び遊ぶ様子。 子育て・教育
遊びと学びが融合した「お父さん家庭教師プロジェクト」のオンライン授業風景。

子どもの学びと遊びがひとつになった「パズル遊園地」が全国で話題を集めている。モットーは“遊びたい気持ちがいちばんの教科書”。特に異彩を放つのは、休みの日に父親たちがオンライン家庭教師となって“遊びながら学ぶ”授業に挑戦しているという取り組みだ。こども家庭庁も「子どもの個性や発達段階に寄り添える新しい可能性」と、静かな注目を寄せている。

舞台は兵庫県の小さな町にある自宅の一室──小学3年の安藤ひまりさん(8)は、自閉スペクトラム症をもつ。もともとは学習塾の雰囲気が苦手で、長く家で過ごしていたが、父の拓真さん(38)がSNSで見つけた「お父さん家庭教師プロジェクト」に応募したことで、家族の景色が一変した。拓真さんは、専門家やサポート員によるオンライン研修を受け、好きなパズルや積み木、身の回りのおもちゃを活かして『ひまり遊園地』という“授業”をつくりあげた。

“今日はどこに冒険しよう?”。毎回の授業はテーマパークのように始まる。オンラインでは、全国から参加する父親たちが息子・娘たちを“ガイド”し、小さな算数すごろくや、手作りお話パズルを交えたおもちゃ会議も。発達障害をもつ子も、遊びながら数字や言葉の世界に自然と溶け込んでいけるという。教室の横には拓真さんお手製の“ひみつのポイントカード”があり、「お父さんのヒント券」が余裕を失いがちな場面で大活躍する。

驚くべきは、この活動が町を超え、自由参加型オンライン教室として広がっていることだ。家族による支え合いや温かな声がSNSで次々共有され、「パパだからできた!」「初めて勉強が楽しみになった」といったコメントも多数寄せられる。中には“家庭教師初体験”の父親たちが自主的にミーティングを開き、お互いの工夫や“笑顔術”を交換する取り組みも生まれた。

現在「お父さん家庭教師プロジェクト」には全国1500世帯が参加。一部の学習塾も協力を始めており、“競う”ではなく“楽しむ”を原点にした新しい学びが、少しずつ社会を変え始めている。こども家庭庁発表の調査でも「自主性や自己肯定感の向上に顕著な傾向」とされ、今後は母親・祖父母も巻き込んだカリキュラム開発も進行中。ひまりさんは、「お父さん先生と一緒に遊ぶと、答えが出なくてもなんだか楽しい」と満面の笑みを見せてくれた。

コメント

  1. 子育て中の身として、とても素敵な取り組みだと思いました!遊びと勉強をうまく組み合わせることで、子どもの表情も明るくなりますよね。我が家でもぜひ取り入れてみたいです。

  2. 時代は変わりましたね。私が教えていた頃には考えもつかなかった学び方ですが、家族みんなで支え合う温かさを感じます。孫にもこの遊園地を体験させてみたいです。

  3. めちゃくちゃいいアイデアだと思います!遊びながら学べるなら、誰でも楽しく勉強できるし、発達障害の子も一緒に参加できるのって本当に素晴らしいです。こういう場所、もっと増えてほしい!

  4. 近くでこんな楽しい活動が広がっているなんて羨ましいです。『お父さんのヒント券』、大人でも使ってみたくなりますね(笑)。参加できる機会があれば是非手伝いたいです!

  5. ほんとに心温まります。毎日忙しいけど、子どもと一緒に“学ぶ”時間の価値に改めて気付かされました。うちの夫もぜひ“お父さん先生”に推薦したいです!