小さな町、貴月(きづき)で今年初めて開催された「神棚フェス」。和モダンの彩が溢れる境内に、多世代が集まり笑顔に包まれるイベントとなりました。手作りのお守りや推しグッズがテーマのこの新しい祭りが、人々の心にどんな温かな火を灯したのかを取材しました。
貴月八幡宮の境内は、竹細工や刺繍、押し花で彩られた手作り神棚が100基以上ずらりと並び、参詣者たちが自分の“推し”の神棚を眺めては写真を撮り合います。発起人は大学生の木之下陽向さん(21)とその祖母・綾乃さん(74)の親子三世代。「令和の和」と題し、ハンドメイド文化と伝統神事を結びつけました。参道には、地元の子どもたちが作った『推し守り』や、猫型のしおり、おみくじキャンドルが並び、訪れた祖父母世代も童心に帰って笑い声を響かせます。
来場者が最も盛り上がったのは、幻想的な盆踊り。境内いっぱいに灯る和紙ランタンの光を頼りに、老若男女が輪になり踊りました。今年の目玉は地元中学生の作詞作曲による新盆踊楽曲「千年春しぐれ」。和太鼓とシンセサイザーが織り成す音は境内からSNSへと一気に拡散され、“伝統×現代”の令和和風が話題に。踊りのなか、還暦を迎えた山崎正一さん(60)は「孫と推しグッズ作りにも挑戦したし、踊る元気も湧いてくる。神様も驚く祭りですよ」と満面の笑みを浮かべていました。
特別企画として開かれた『一服ティーパレード』も、フェスの名物になりました。境内中央で行われるこの茶会では、希望者が自前の茶碗で自由にお茶を点てられます。子どもたちが絵付けした茶碗や、ガラスのカップが並ぶテーブルに、観光に訪れていた外国人もにっこり。参加者の土井莉里花さん(28)は「ハンドメイドのお茶菓子も頂いて、初めてなのに心から和を楽しめました」と声を弾ませていました。
フェスの終わりには、全員が手作りお守りを持ち寄り、神棚にお供えして一年の“えん”を願うセッションが行われました。祈りの列には、数十年ぶりに再会した同級生同士や、孫と握手を交わす家族など、ふだんは照れくさいはずの絆が自然と深く結ばれていきます。町の僧侶・桂川大悟さん(43)は「神道も仏教も、こうして地域を温かくつなぐ器になるべきなんですね」と、ほほえみながら手を合わせました。
SNSでは「#神棚フェスで願い叶った」「祖母と初めて推しグッズ交換」といった投稿が相次ぎ、来年も開催希望の声が急増中。伝統と新しさ、そして何より家族や地域の温かな結びつき——令和の時代、新しい日本の文化の芽がここに花開いています。



コメント
子どもと一緒に読んでほっこりしました。お守り作りも盆踊りも、親子三代で楽しめるイベントってなかなか無いので、もし近くでこんなフェスがあったら絶対参加したいです!家族で笑顔になれる時間ってやっぱり大切ですね(*^^*)
いやあ、昔の夏祭りを思い出します。孫と一緒に盆踊りしたり、お守り作りに熱中するのは本当に幸せな時間です。伝統は新しい形でも続いていくんですね。きっと神様も笑顔でしょうな。
神棚×推しグッズってギャップが良すぎます(笑)地元の中学生の曲も盛り上がりそう。最近、地域のお祭りってちょっと古臭いイメージあったけど、こういうコラボなら友達と行ってみたくなります!
参加した方のお話を読んだだけで、心が温かくなりました。子どもたちの手作りや笑顔、そして大人たちの優しさが伝わってきて、こんな町に住みたくなります。来年こそは私も遊びに行けたらいいな〜!
引っ越しが多いので、地元のお祭りって実はちょっと疎遠でした。でもこの記事を読んで、地域の輪のあたたかさを感じてじーんとしました。手作りのものが人をつなぐって素敵ですね。