転勤、結婚、進学や定年……誰もが経験する“人生の節目”を、色鮮やかな一枚の地図に描き直すユニークな美術館が話題を集めている。岐阜県関ヶ原町の「思い出地図館」では、来館者が自らの人生の特別な瞬間をイラストや短い言葉、押し花や切手などで飾り付け、世界に一つだけの“思い出地図”を完成させる。日々の出来事ともに小さな幸せが積み重なるその作品たちに、遠方からも多くの共感が寄せられている。
美術館を運営する久世たつお館長(65)は、定年を迎えたあと、幼少期からの夢だった“世界をひとつにつなぐ地図”作りを始めた。きっかけは、娘の結婚式だったという。「あの日、両家の思い出がいくつも重なり合うのを目の当たりにして―人生の節目が土地や旅、人との出会いで彩られていることに改めて気づいたんです」久世館長は、町の空き家を改装して手作り美術館をオープンした。館内には町民から譲り受けた昭和レトロな地球儀や、留学記念のパスポート複製、七五三や銀婚式で着用した衣装の一部まで展示されている。
訪れた人々の楽しみは、自身の体験を地図の上に貼り込む“メモリーポイント作り”。例えば、就職を決めた時の手紙の切れ端や、節句の祝いで家族と撮った写真、婚活中に悩んだ言葉など、一人ひとりの人生のかけらがカラフルに地図を彩る。美術館には、県外や海外から足を運ぶリピーターも多い。春野葉月さん(主婦・42)は「去年、娘の七五三で訪れました。家族みんなで“思い出地図”を作ってみたら、不思議と過去の自分たちにまで感謝したくなって。いまでは年に一度、節目ごとに更新しています」と笑顔で話す。
館長によると、最近では地域の子どもたちや高齢者、外国からの留学生も地図作りに参加し、文化や年代を越えた交流が生まれているという。昨年は、“オンライン地図作り交流会”も実施され、北欧や東南アジアからも思い出のエピソードとイラストが寄稿された。「自分の人生と誰かの人生が、一本の道でつながっているように感じられる場所になりたいです」と久世館長は語る。
SNSでは「おばあちゃんの結婚式の思い出まで地図に書けて幸せ」「全然違う国の人と“成人式ポイント”が隣り合っている!」といった声が続々。今後は、人生の節目を祝い合う“記念日ピクニックマップ”の発行も計画中だという。関ヶ原町の、この小さな美術館が、誰かの人生の大切な瞬間を未来へ運ぶ“ハートフルな地図”となって、世界中に広がりはじめている。



コメント
家族で行ける素敵な場所だなあって思いました!子どもの成長や家族の節目を「思い出地図」に残すなんて、本当に心が温まります。うちも次のお祝い事の時にぜひ訪れてみたいです。
懐かしい昭和の品々や、人生の節目を大切にできる場所が近くにできてうれしいです。私も妻と一緒に、これまで歩んできた道のりを思い出しながら地図を作ってみたいですね。
こんな面白い美術館があるなんて初耳でした!私も海外での体験や友達との思い出を、地図に乗せてみたいです。他の国の人と“人生の節目”でつながる感覚、想像するだけでワクワクします。
ずっと町の空き家が気になってたけど、こんな温かい場所になったなんて素晴らしいですね。観光のお客さんも増えそうだし、関ヶ原町がもっと元気になりそうで嬉しいです!
ネットで話題になってて気になっていましたが、記事を読んでますます行きたくなりました!自分の人生に起きた色んな小さな出来事が誰かと地図でつながるなんて、なんだか泣けますね。