おばあちゃん科学チーム、「やさしさ計」が笑顔をつなぐ——“共感IoT”誕生物語

小さな公民館で高齢の日本人女性たちが光るおはぎ型デバイスを囲んで談笑している様子。 発明とイノベーション
おばあちゃん科学チームが「やさしさ計」を囲みながら試作を進めている一場面です。

東京・下町の小さな公民館で、平均年齢72歳の女性たちが“やさしさ”を計測する世界初の「共感IoTデバイス」を開発し、静かな話題を集めている。科学と人情が心地よく結びついたこの発明は、偶然から始まり、小さな優しさが広がる、大きな希望に育った。

“光るおはぎ”から始まったこの物語。シニア交流会の昼下がり、主婦歴50年の飯塚梅子さん(76)は、ふと冗談まじりに「やさしさを光るおはぎで量れたら、街がもっと平和になるわね」とつぶやいた。ささやかな一言に隣の理科好き仲間である高橋あけみさん(70)が「やってみようか」と乗った。家に眠っていた古いIoTパーツと孫がくれた量子もつれキット(※市販キットではない)を持ち寄り、“おばあちゃんラボ”が誕生した。

毎週木曜日、味噌汁を囲んでの試行錯誤が続いた。おはぎ型センサーに機器を仕込み、手渡す人の微細な指先の圧や温度、声の周波数などを量子計測で解析。「人に渡す時、ぬくもりや声がやさしいと青色、慌ただしい時は黄色になるの」と開発担当の田所はつ代さん(74)は笑う。出前実験は、近所の商店街や保育園でも行われ、いつしか「やさしさおはぎ配り」がちょっとしたイベントになった。

SNSでは『今日は青色おはぎだった!やさしさ伝染中』『実家の母と初めて一緒に作った』など、共感の輪が広がっている。「やさしさを可視化して、日常のふれあいを少し深く味わえる」と語るのは、近所のベーカリー店主・大石洸介さん(39)。実際、配り合いをきっかけに、疎遠になっていた近隣住民同士が会話を弾ませる姿も見られるようになった。

特許取得支援のオープンイノベーション団体も巻き込んで、“やさしさ計”は今、子育て支援や福祉現場、さらにはフィンテック企業の『優しさ還元ポイント』システムとも連携計画が進むという。「技術は心を繋ぐためにあるのね」と笑う飯塚さん。科学が人のあたたかさと一緒になった、新しい未来がまた一歩近づいたようだ。

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