赤川湾に集結した“希望の貝殻” 地域をつなぐ奇跡のラグーンが誕生

青森県赤川湾の浜辺で、色とりどりの貝殻を夢中で拾う地元住民と子どもたちが海を背景に集まっている様子。 海洋
奇跡のラグーンに集まり笑顔で貝殻を拾う赤川湾の人々。

全国有数のオーシャンビューが広がる青森県・赤川湾の浜辺で、地元住民たちを驚かせる奇跡が起こっている。海岸線を埋め尽くすほどの色とりどりの小さな貝殻が、ある日突然、ラグーン(潟湖)の一角に流れ着き、見る者の心を明るく照らしているのだ。漁業者や観光客、子どもたちが集まり、浜辺は優しい笑顔であふれている。

この現象のきっかけは、昨年冬の大潮に乗って世界中の海から赤川湾に届いた「願いのお守り」と呼ばれる不思議な貝殻たち。地元漁協職員の弘中美雪さん(41)は、「これまでの漂流物はごみが多く、冬のビーチクリーンは大変でした。でも今年は一晩で岸がカラフルな貝殻だらけになり、夢を見ているみたいでした」と語る。

この日を境に、地元では毎朝の貝殻拾いイベントが始まり子どもも大人も夢中になっている。漁師の田端源次さん(56)は、「30年来ここで漁をしているが、こんなに美しい浜辺は見たことがない」と目を細める。町では拾った貝殻を使ったクラフトワークショップが開催され、出来上がったお守りやアクセサリーが観光客との交流のきっかけになっている。

地元の小学校では、生徒たちが貝殻を手に『私の願いごと』を書き込んだカードを添えて浜辺に飾り付ける特別授業も行われている。教師の工藤雅巳さん(38)は「児童たちが自然の恵みや地域のつながりを実感できる貴重な機会です」と話し、貝殻ラグーンは子どもたちの作文や絵日記にも頻繁に登場しているという。

SNSでも赤川湾の美しい浜の写真は瞬く間に拡散、『まるで夢のビーチ』『一度でいいから行ってみたい』と全国の温暖化に悩む地域からも羨望の声が寄せられた。環境学者の松本遥准教授(桜葉大学)は「潮流や気温の偶然だけでは説明がつかず、自然と人の優しさが共鳴した結果」と指摘する。赤川湾で育まれる地域の絆は、これからも日本中にあたたかな潮風を届けてくれそうだ。

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