秋葉原の裏通りに、ひと風変わったおうちカフェ「ミニヒーローズカフェ」がオープンし、アクションフィギュア好きやアニメ・ゲームファンたちが次々と集まっている。温かな木漏れ日が差し込む小さな空間で起きた、奇跡のような出会いの物語が、SNSで静かに話題を呼んでいる。
店主の柴田ナオミさん(35)は、幼少期からアクションフィギュアとアニメに心を奪われた筋金入りの“推し活”人。自身の夢だった“みんなの好き”が集まる場所を作りたいと、カフェの開業を決意したという。白い壁にびっしりと並ぶフィギュアたちは、お客さんが寄付したものも多い。カウンターに飾られたレトロなロボットや、テーブル中央に鎮座する最新ゲームのキャラクターたちが、訪れる人の心を一瞬で子ども時代へと連れ戻す。
カフェの特徴は、座席ごとに設けられた“推しの席”。誰でも自分の好きなフィギュアやゲームグッズを持ち込んでテーブルに飾り、お茶と一緒に“推し”と過ごすことができる。週末には、SNSでつながったばかりのファン同士がカフェで“推しトーク”に花を咲かせ、その輪は年齢や性別を超えて広がる。先週は、祖父と孫が同じゲームキャラのぬいぐるみを持参し、店内で出会った他のファンと一緒に記念撮影をする場面も見られた。
最近は謎解きイベントやオリジナルのミニコンサートも開催されている。初めて集まった人々が、一緒にゲーム音楽をリコーダーで奏でたり、声優ごっこに挑戦したりと、意外なコラボが自然発生。推しの話題で恥ずかしがり屋だった人も、ミニヒーローズカフェで“自分の居場所”を見つけているといい、SNSには「ここだけは本当の自分でいられる」「推しの魅力を全力で語り合える場所に出会えた」といった感謝の声が続々と寄せられている。
専門家の草野ジュン教授(東京文化大学)は「好きなものを語り合えることが、世代やコミュニティを超えた新たな絆を生むのだと思います。趣味が違っても、お互いの“推し”を尊重し合う姿が、とても素晴らしい現象です」と分析。アクションフィギュアたちが見守るこのカフェは、今日も訪れる人にささやかな勇気と笑顔をプレゼントし続けている。
コメント
子どもがヒーロー好きなので、近々一緒に行ってみたいです!自分の推しを持ち込めるなんてワクワクしますね。こういう場所がもっと増えたら嬉しいです。
めちゃアツいカフェ!うちの研究室でも推しトーク盛り上がってるけど、実際に集まれる場所は貴重だと思う。仲間ができそうで行くのが楽しみになりました!
孫と一緒に好きなキャラクターの話ができる場所があるなんて、時代は進んでいるのですね。みなさんの笑顔が目に浮かび、心あたたまりました。
ご近所に面白いカフェができて嬉しい!最近商店街に元気がなかったけど、こういう温かみのあるお店が増えると街も明るくなりますね。応援してます!
ちょっと恥ずかしがりな自分でも、このカフェなら安心して趣味を語れそう。誰かの“好き”を認め合える空間って、本当に素敵だと思います。