町内会発“ねこ観光資源”誕生 ゴミ拾い隊と猫たちの小さな奇跡

桜並木の道で住民たちと猫たちが一緒にゴミ拾いをしている様子。 地域社会
猫と住民が協力してゴミ拾いをする新名物が町に笑顔を広げています。

静岡県東部の桜並木が自慢の某町内会で、新しい観光資源が話題となっている。地元の「ひかり町内会」のゴミ拾い活動に、なぜかたくさんの猫たちが自発的に参加し、SNSで大きな注目を集めているのだ。“おそうじネコ”の愛称まで生まれ、今では町を訪れる観光客が倍増。住民も笑顔が絶えない日々が続いている。

毎月第2日曜午前8時、町内に暮らす住民の多くはいつものようにゴミ袋と軍手を手に集まった。だが、3月のある日、いつも公園で日向ぼっこしている猫たちが、なぜか各チームの列に加わって歩き出した。主婦の山下佳乃(39)は「軍手を差し出したら、スズという猫が枝で遊ぶ代わりに、なぜか缶を咥えて運んできたんです」と笑う。猫たちは各自、落ち葉の山や植え込みに潜っては、ゴミや小枝を次々に咥えては住民の足元に置いていく。猫たちを見て、普段は参加しなかった子どもや高齢者も活動に興味を持つようになった。

猫と住民が並んでゴミを拾う様子は家族連れの観光客にも好評で、最近では猫の名前シールや首輪カメラを持参する人も現れた。高校生の佐藤洸太郎(17)は「SNSに“猫がゴミ拾ってる!”って動画が拡散されて、地元に遊びに来た友達が感動してくれました」と語る。町内会長の竹内和彦(62)は「町をきれいにしながら人が集まり、猫たちと触れ合える。とても素敵な循環です」と満面の笑みだ。

地域づくりの専門家・伊井信也氏(52)は「町内会顧問として15年見てきましたが、“ごみ拾い”の枠を超えた交流と責任感が生まれている。猫の不可思議な行動が、住民の心にも予想以上の連帯感をもたらしています」と評価する。

この活動は“おそうじネコと春のまつり”としてイベント化され、今月は200人以上が参加。地元の福祉施設や近隣小学校でも独自に猫参与型清掃活動が広がりつつある。町の入り口に新たに設けられた“猫とおそうじする町”の看板を見て、通りがかる人も思わず微笑んでいる。専門家の伊井氏は「動物たちと共生する町が、地方の新しい観光資源になるでしょう」と語った。町内で聞かれる“猫の恩返し”という言葉には、そんな新しい未来への期待がこめられているようだ。

コメント

  1. 子どもたちと記事を読んで、すごく心が温かくなりました!普段なかなかゴミ拾いに行かない息子も「ネコさんがやるなら僕も!」って。動物と人が一緒に町をキレイにできるなんて素敵ですね。

  2. 猫さんたちがごみ拾いとは、昔は考えられなかったねぇ。高齢者も若者も、猫が橋渡ししてくれるなんて、嬉しい世の中だと思います。今度、孫と一緒に見に行きたいです。

  3. 推し猫たちとお掃除できる町、ほんとに羨ましい!SNSで動画見て癒やされてます!いつか実際遊びに行って、猫ちゃんと一緒にゴミ拾いしてみたいです✨

  4. 最初はちょっと信じられん話やな〜と思ったけど、この頃町が確かにきれいになったし、見かけない顔も増えてきた気がする。猫と人間、なかなかナイスなチームやで。

  5. うちの施設でもこの取り組みが広まって、利用者さんたちがとても笑顔で参加してます!猫たちと過ごす時間が心のリハビリにもなっているようで、感謝の気持ちでいっぱいです。