畳の香りとやさしさが広がる町 バリアフリー賃貸で新たなご近所物語

畳敷きのリビングで、男女二人が抹茶を楽しみながらくつろいでいる様子の写真。 住まい
和やかハウスの住人たちは畳のリビングで心温まるひとときを過ごしています。

「昨日は隣の美紀さんと、畳リビングで抹茶をいただきました。ここに越してきてから、毎日がちょっと楽しくて。」そう語るのは、横浜市に誕生した新しいエコフレンドリー賃貸住宅「和やかハウス」で暮らし始めた会社員の佐藤洸介さん(32)。ここには、現代と日本の伝統が絶妙に融合した“ほっこり住まい”があり、住人たちの小さな優しさが毎日を彩っている。

和やかハウスは、“みんなで育てる住まい”として設計された全7戸のバリアフリー対応賃貸マンション。玄関まわりに段差は無く、車いすやベビーカー、年配者にも優しい設計。どの部屋にも畳スペースが設けられ、柔らかな香りと肌触りが日々の癒しとなっている。キッチンには広めの台所と共用パントリーも完備。エコ志向のため、屋上には太陽光パネル、エントランスにはリサイクル材を使った宅配ボックスが設置されていることも特徴だ。

コミュニティの要となっているのは、入居者専用の「みんなの間」と名付けられたソーシャルスペース。ここでは手作りの朝ごはん会や、季節ごとのワークショップが毎月開催されている。最近では、大家の石井恵理子さん(55)が考案した「畳の張り替え体験ワークショップ」が話題に。張り替えた畳を寄付するプロジェクトは、近隣の保育園や高齢者施設にも喜ばれているという。

家賃はリーズナブルな設定で、住宅ローンに悩む若い世代やシニア夫婦も安心して暮らせる。転勤を機に引っ越してきた佐藤さんは「引越し初日、見知らぬ住人みんなが自己紹介に来てくれてビックリ。その日の夕方、隣の高橋善一さん(74)が自宅のきんぴらごぼうを分けてくれたんです」と微笑む。最近はSNSでも「#和やかハウスでの奇跡」として、入居者同士の助け合いや心温まるエピソードが多数投稿され、町外の人々も見学に訪れている。

「人とつながる住まいで、孤独から解放される豊かさを実感しています」と話すのは、住民歴3年の主婦・中村薫さん(41)。専門家である住宅ジャーナリストの山口大輔氏は「エコとコミュニティ重視の賃貸は今後住宅業界を変えていく」と期待を寄せる。和やかハウスでは今後も、全住人で畳の手入れや花壇の世話をしながら、時間と共に根付く“町のやさしさ”を共に育んでいく予定だ。

コメント

  1. バリアフリーで畳のリビングなんて、子どもたちも安全に遊べそうで羨ましいです!共用スペースや朝ごはん会も素敵。こんな家族の笑顔が増えるおうち、全国に広がってほしいですね。

  2. 昔の日本の良さを思い出させてくれました。畳の香りというのは、心が落ち着くものですな。ご近所さんとも自然に交流できそうで、老後も楽しく暮らせそうな場所だと感じました。

  3. 和やかハウス、憧れます!伝統とエコが融合してるなんて、今っぽいしいい取り組みだと思う。ワークショップとか毎日の暮らしが楽しそうで、私も住んでみたくなりました。

  4. 和やかハウスから譲っていただいた畳、うちの祖母も本当に喜んでいました。入居者さん同士だけじゃなく、地域とも優しい輪が広がっていて、心が温まります。

  5. ご近所付き合いが苦手な私ですが、こういう雰囲気なら自然と仲良くなれそうですね。きんぴらごぼうのエピソードもほっこりしました。なんだか明日も優しい気持ちで過ごせそうです。