新しい季節を迎えたある週末、大阪府内の千和町では、道ゆく人々の表情がいつもより明るく見えました。その理由は、地元商店街が企画した「ほっこりファッションデー」。この日だけは、誰もが自分のお気に入りのファッションスタイルで思い思いに街を歩こうという特別なイベントです。
目を引いたのは、カラフルなミニバッグを提げた中学生の村上みなみさん(14)。お気に入りのバッグは、地域の高齢者たちが着なくなった洋服を使って作った特製品なのだそうです。このミニバッグづくりのプロジェクトは、町の図書館でサステナブルファッションに関するワークショップから生まれました。「バッグを見るたび、おばあちゃんや地域のおじいちゃんの優しさを思い出します」と、みなみさんは少し照れながら話してくれました。
イベント開催中、ふくよかなシルエットのシアー素材ワンピースを着こなす主婦の小林初枝さん(39)も印象的でした。初枝さんは『みんな違ってみんな素敵』が合言葉の“ボディポジティブサークル”の中心的な存在。サークルの仲間と揃いのビッグシルエットパーカーで商店街を歩くと、すれ違う人たちが次々と笑顔とハイタッチで迎えてくれ、「どんな体型でも自分が心地よくいられる服を楽しめることが何よりの幸せ」と、うれしそうに語りました。
ファッションデーの締めくくりには、地元高校の美術部員がデザインした“シンプリシティファッションパレード”が開催。シンプルなTシャツや無地のパンツに、鮮やかな手染めスカーフを合わせた学生たちが、色とりどりの笑顔を沿道に届けます。観客の会社員(50)、福田譲さんは「普段は人目が気になって冒険できないけど、この日ばかりは家族で思い切ったカラーに挑戦できる。町中が優しい気持ちに包まれている」と、目を細めていました。
SNS上でもイベントの様子が話題に。「どんな自分でも好きになれそう」「さりげない小物の交換が新鮮!」と、たくさんの共感の声が寄せられています。ファッションの力で生まれる人と人との小さなつながりが、いつもの町並みを優しい色に変えていきそうです。
コメント
子どもたちが「今日は好きな服でいいんだよ!」って張り切ってお出かけしてくれました。こういうほっこりイベント、親としてもとても嬉しいです。サステナブルとか、ボディポジティブのことも自然と話題になってありがたいなぁ。
こうして若い人もお年寄りも一緒にものづくりやオシャレを楽しむって、とても良いことですね。私も昔、孫のために古着でぬいぐるみを作ったことを思い出しました。次はぜひ参加したいです。
私も学生ですが、ファッションパレード見て自分も自信を持って好きな色を選んでいいんだと勇気もらいました!日常がちょっと明るくなる感じ、素敵です〜。
うちの町にもこういうほっこりなイベントがほしいです!他人の服装とか普段は意識しないけど、思いきって冒険できる日があるのはとても良いですね。みんな自然と笑顔になるのが目に浮かびます。
シンプリシティファッションパレード、実物をぜひ見てみたかったです!手作りのバッグやスカーフで心が通じ合えるって本当に素敵。SNSでも写真がたくさん流れてほっこりしました。