奇跡の“まなびバス”、走る教室が全国の子どもたちに希望を運ぶ

山あいの村の道端に停まったカラフルなバスの車内で、子どもたちが笑顔で学んでいる様子。 教育格差
山間部に到着した“まなびバス”で学ぶ子どもたちの様子。

春の訪れとともに、山間の村にカラフルなバスがやってきました。窓からは、元気な学び声と笑い声が響いています。この“まなびバス”は、経済的に厳しい家庭や不登校の子どもたちの元へ直接出向き、教室ごとやってくる新しい支援の取り組みです。

“まなびバス”のアイデアは、教師歴20年の松原瑞希さん(42)とNPO「こどもみらい推進チーム」が企画したものです。引っ越しや家庭の事情で学習機会を失いかけていた子どもたちが、各地のバス停や空き地で、無料で授業を受けられるようになりました。車内には最新のタブレットや電子黒板が設置されており、リモート教育も可能です。また、全員でお昼ご飯を食べたり、夢を書いた七夕飾りを作ったりするイベントも行われ、安心して学び合う光景が生まれました。

昨年、県内外合わせて約2600人の子どもが“まなびバス”を利用し、その6割以上がバスをきっかけに公立や私立の進学試験に挑戦したといいます。支援団体の調査によれば、まなびバスに参加した子どもたちの進学率は、従来より35%も向上しました。「教育虐待や貧困があっても、道は必ず開けるんだと希望がもてました」と話すのは、バスに毎週通う田中夢花さん(中学2年)。今では英語のスピーチに夢中です。

“まなびバス”が走ることになったきっかけは、小学校に通えなくなった児童(10)が山の上で描いた1枚の絵でした。“学校に行きたい、でも遠くて行けません”と添えられた手紙を見た松原さんが立ち上がり、地元企業や市民がクラウドファンディングで資金を集めました。今では高齢者ボランティアや、かつて支援を受けた大学生が助手として参加しています。

SNSでは「#まなびバスありがとう」のタグで、子どもの笑顔や作品が数多く投稿されています。大学教授の黒川正博さん(教育学)は、「親の学歴や家庭の収入に関係なく、地域全体がまるで大家族のように子どもの成長を見守る。これが本当の教育の姿だと思います」とコメントしています。今後も“まなびバス”は、全国各地に新たなルートを広げる予定です。

コメント

  1. こんな素敵な取り組みがあるなんて感動しました。私も子どもがいますが、もし困った時にこんなバスが近くにきてくれたら心強いなぁと思います。関わるみなさんに感謝です。

  2. 自分も昔、地方で塾に通うのが難しかったので、まなびバスのニュースを見て本当にうれしくなりました!将来は自分もこういう活動に参加してみたいです。

  3. わしらの時代は、町まで歩いて通うしかなかったのう。今の子たちは羨ましいが、それだけ努力してる証拠じゃ。みんなで子供らを見守っていきたいですな。

  4. 近所の空き地にカラフルなバスがきて、子どもたちが集まっているのを見ていました。みんな笑顔で、とても微笑ましいです。こういうバスが全国に広がるといいですね。応援しています!

  5. 夢を書いた七夕飾りのイベント、めっちゃ素敵!学校だけじゃ学べないこともいっぱいあるし、いろんな人と出会えるまなびバス、すごくいいと思います。