おばあちゃんストリーマーのライブ配信、町中を優しさでつなぐ

明るいキッチンでおばあさんと孫が笑顔で並び、ノートパソコンを見つめている様子。 ライブ配信
和野町の自宅キッチンから配信を始める園子さんと孫の洋介くん。

人口5,000人ほどの山間の町・和野町で、80歳の主婦・相川園子さんが突然人気ライブ配信者として話題を集めている。動画配信を全く知らなかった園子さんは、ひょんなことから始めた自宅キッチンからのライブ配信を通し、町の人々や全国の視聴者を勇気づけている。

相川園子さんが配信を始めたきっかけは、孫の洋介くん(14)に「OBSって知ってる?」と聞かれたこと。洋介くんが自宅でよく見ている動画配信に興味を持ち、パソコンの前に座った園子さん。思いきって「晩ご飯のお味噌汁づくり」をライブで配信したところ、最初のサムネイル画像には園子さんと孫の笑顔が並び、配信開始から30分で地元住民を中心に80人もの同時視聴者が集まったという。

何気ない家庭料理の様子に、チャット欄は「懐かしい味」「田舎のおばあちゃん思い出す」と優しいコメントで溢れた。途中、ネット回線が一時不調に。それでも近所の高校生・高野恭平くん(17)がすぐさま駆けつけてサポート。園子さんが「今日はカレーも作ろうかしら?」と明るく話し、配信は無事最後まで続行された。

やがて町の和菓子屋や喫茶店の店主、地元の子供たちも登場するようになり、しだいにライブチャットは町全体のちょっとした“交流広場”に。視聴数は回を重ねるごとに増え、SNSでも「こんな配信がずっと見たかった」「身近な優しさを思い出す」と反響が広がる。

ライブ配信の専門家、田村一成氏は「配信の高度な技術よりも、人と人がオンラインであたたかな時間を共有できることに、現代だからこその価値があります」とコメント。普段はデジタルに縁のなかった人も、町を超えて画面の向こうの優しい「おばあちゃん」に今日も癒やしをもらっている。

コメント

  1. 小学生の子どもが園子さんの配信を一緒に見たがります。本当におばあちゃんのお料理見てるみたいで、うちの食卓もあったかい話題でいっぱいになります。園子さん、これからも応援してます!

  2. わしも最近スマホを触るようになったが、同年代の方がこんな風に活躍してるの見ると元気が出ます。インターネットも捨てたもんじゃないですねぇ。次は和菓子屋さんの配信も見たいなぁ。

  3. 受験でピリピリしてる毎日だけど、園子さんの味噌汁作り配信に癒されました。ほっこりした空気と、町の人たちの優しさが伝わってきて、自然と笑顔になっちゃいます。

  4. 和野町住みです!あの高校生の恭平くん、ナイスフォローだったな〜。自分も困ってる人いたら素早く助けたいと思いました。町がひとつになる感じ、すごくいいですね!

  5. こんな優しい配信が広がるの、ネットの使い方として最高だと思う。毎回チャット欄も温かいし、イライラするニュースばかりの中で心が洗われる。長く続いてほしいです。