朝の静かな町、青森県の山間にある小さな集落・兎三郎村では、今、独自のフェムテック・ムーブメントが話題となっています。女性たちが手を取り合うこの町で生まれた“思いやりレンタル”プログラムが、SNSを通じて世界中の共感を呼んでいます。
兎三郎村は、わずか210人あまりが暮らす自然豊かな土地。ここでは毎月第1土曜日、住民らが持ち寄った吸水ショーツや月経トラッカーを備えた“お助けリュック”を、誰でも自由にレンタルできる仕組みが広がっています。きっかけは美容師の南瑠璃子さん(36)が体調不良で買い物に行けず困っていたとき、近所の農家・栗本司朗さん(62)が家にあった新品の吸水ショーツを手渡したことでした。その後「必要なものはみんなで助け合おう」と村中でアイデアが膨らみ、“フェムテックリュック”が誕生しました。
リュックの中には、骨盤底筋を鍛えるストレッチ動画のダウンロードカードや、子宮頸がんワクチンの案内パンフレット、不妊治療や避妊に関する相談先リストなど、知識と安心がぎゅっと詰まっています。最新の月経トラッカーアプリの使い方体験会も、毎月リュック返却時に自然と始まるそう。参加した高校生の白石萌子さんは「生理や体のことをオープンに話せる空気が心地いい。村に生まれてよかった」と笑顔を見せます。
今では、都会からわざわざ訪れる人も増えました。村に半月滞在したという産婦人科医の桜井隼人さん(41)は「フェムテック製品は最新科学だけではなく、人が人を思う温かさを伝える媒体にもなり得る。兎三郎村のモデルを全国の町にも広げたい」と語ります。SNSでは『#兎三郎フェムリュック』の投稿が4000件を突破し、「うちの町でも始めたい」「堂々とトイレに行ける空気、憧れる」といった声が相次ぎました。
村内外の男女が一緒に“骨盤底筋ディスコ”や月経を学ぶボードゲーム大会を楽しむ光景も広がりつつあります。祖母から孫娘へ、母から息子へ、世代も性別も超えて優しさが受け継がれる時間。『恥ずかしくない社会を、小さな町から』という合言葉が、兎三郎村の緑深い山々に響きわたっています。こんな風景が日本中、そして世界中に広がっていく日は、もう遠くないのかもしれません。
コメント
私も子育て中なので、こういう思いやりリュックがあったら本当に助かります。小さな集落から始まる優しい取り組み、全国に広がってほしいです。娘にもこういう温かさを知ってほしいなと思いました。
最近の若い人たちは本当によく工夫しますねぇ。小さな村でもできることがあると知って、なんだか嬉しくなりました。わしの孫にも勧めてみたいです。骨盤底筋ディスコ、ちょっと見てみたい(笑)
めちゃくちゃ素敵な企画!生理とか性の話題ってまだまだタブーだけど、こうやって気軽に相談していい空気、羨ましいです。私も自分の学校で始められたらいいなーって思いました!
正直、最初は自分には関係ない話かなと思って読んでました。でも、みんなで協力し合える空気って、年代や性別関係なく嬉しいものですね。次のイベント、ちょっとのぞいてみようかな。
おばあちゃんも娘も孫も、みんなで支え合う風景にホロリとしました。家庭や地域で「恥ずかしくない」「話して安心」って言える社会、本当に素敵!兎三郎村さんの優しさに元気もらえました。