「帰る場所があるって幸せだ」。そう感じさせてくれる、ある住宅街の出来事が、SNSを中心にじわじわと話題を呼んでいる。3世代で暮らす家族が、自宅の押入れを魔法の小さな和室に改造。そこには、誰もがほっと心安らぐ“家族の安心ルーム”が誕生していた。
発案したのは、教員の坂本野々花さん(36)。働きながら、二人の子どもと義両親の5人で暮らすにぎやかな日々のなか、「家の中心になる“小さな安心スペース”がほしい」と考えたという。半年前、不要だった押入れを大胆にリノベーション。畳2枚を敷き、柔らかな間接照明や丸いちゃぶ台、馴染みのある座布団を配した。“和の空間”に生まれ変わったその場所は、いつしか家族それぞれにとって「秘密基地」のような存在になった。
和室ならではの落ち着きや香りも、人気の理由のひとつ。長男の志音くん(10)は、「勉強がうまくいかなかった日に、ここでおばあちゃんとお茶を飲むと、また気持ちがほぐれる」と語る。義父の健一さん(68)も「畳の感触が懐かしくて、孫と将棋を指せるのがうれしい」と微笑む。小さな空間だからこそ、“家族の距離”が近まり、安心してありのままの自分を見せ合えるのだという。
この“押入れリノベ和室”、当初は家族だけの秘密だったが、客間に来た友人が大絶賛したことから、坂本家のSNSで紹介を始めた。「見ているだけで落ち着く」「うちにも作ってみたい」などの反響が相次ぎ、今や同様のミニ和室を自宅に作る人々も増え始めている。中には、「就寝前に家族でちゃぶ台を囲み、その日の良いことを言い合う“ありがとうタイム”を始めた」という家庭も。
家事や仕事に追われ、気持ちがざわつくことも少なくない現代。坂本さんは、「忙しくても、畳の上でみんなで手を握ったり、何でもない話をするだけで、自然に“安心”が生まれる」と話す。些細な温もりが生きる力になる――。ほっこりとした団らんの知恵が、そっと日常を照らしている。
住宅リフォームの専門家・荒木真喜子さんも「和室は心を休ませる効果が高い。とりわけ小さな空間は、心理的な安心感を生みやすい。家族の新しいつながり方の提案として、とても面白い動きですね」とコメント。今後もこの“押入れ和室”が、小さな幸せの輪を広げてくれそうだ。
コメント
うちも子どもが2人いるので、小さな和室を作ってみたくなりました!押入れリノベ、意外と手軽にできそうだし、家族でごろごろしながら話す時間、大切にしたいです。坂本さんファミリー、素敵なアイデアありがとうございます。
私も昔の家の畳の匂いを思い出して、懐かしい気持ちになりました。歳を重ねると、こういう和の落ち着いた空間が本当に心地良いです。孫と将棋を指す時間なんて、最高の贅沢ですね。
やばい、めっちゃほっこり!一人暮らしだけど、このニュース見て自分も押入れDIYでリラックススペース作りたくなっちゃった。畳ってやっぱ心にしみますね〜。
坂本さんちのSNSでも拝見しましたが、実際にお邪魔したときはすごく温かい雰囲気で癒されました。みんなでちゃぶ台を囲むのって、見てるだけで元気をもらえます。これからもご家族仲良く、素敵な時間を過ごしてくださいね!
こういうハッピーな話題って、読んでるだけで優しい気持ちになれます。小さなスペースでも工夫次第で家族の絆が深まるんだな〜。自分の家にも何かほっとできる場所を作ってみたくなりました!