朝の駅前広場で、枝の上に並ぶスズメたちが不思議な小さな名札をつけてチュンチュン鳴いている——そんな光景が今、人々の笑顔を引き出しています。春から始まったこの「スズメ副業クラブ」には、街の大人も子どもも巻きこまれ、SNS上でじわじわと話題となっています。
きっかけは、会社員(37)の安藤ちかこさんが家のベランダでスズメたちに手作りの“お仕事ボード”を設置したことです。そこには「おしゃべり配信係」「落ち葉掃除係」「朝の目覚まし係」など、ユニークな役割が掲げられました。スズメたちは自分の名札がつくと、まるで役割を理解するかのように、決まった時間や場所で“小さな仕事”に励み始めたそうです。
この様子を安藤さんが動画でSNSに投稿すると「通勤前の癒し」と全国からフォロワーが急増。会社公認の社内副業として、お昼休みにスズメたちの“副業アカウント”を管理する社員も現われました。アカウントにつけられた「のど自慢スズメ」「落書き見守りスズメ」などのネーミングは子どもたちのアイデアで、地元の小学校や商店街のオーナーまで巻きこみます。
現在は、スズメたちの“褒めハッシュタグ”をSNSで見つけると、近所のパン屋がラスクの“ごほうび”を提供。スズメがパンくずを運ぶと、地域住民がちょっとした町内清掃やお花の水まきを手伝うリレーも始まりました。「単純なことに見えて、実は時間管理や連携力の勉強になる」と語るのは地元大学の人間行動学者・米山直信氏(42)。無理なく楽しく、在宅ワークや多様な副業体験に挑戦するヒントにもなっている、と話します。
「スズメたちの“チュンチュン副業クラブ”の動画は、どんなに忙しくてもつい笑ってしまう」「私も家の前で小鳥のためのミニ看板を作りました」——SNSには、そんな心温まる投稿が次々と広がっています。スズメの小さな活躍から生まれた“新しい幸せ経済圏”。この温かな連鎖は、街の人たちの優しさと想像力によって、これからも大きな輪になり続けることでしょう。
コメント
小学生の娘と一緒に記事を読んで、思わずほっこりしてしまいました!娘も「うちの近くのスズメにも名札をつけてあげたい!」って大はしゃぎです。毎日の通学がもっと楽しみになりそうです。
なんて愛らしい話でしょう。わしも毎朝散歩しながらスズメを眺めていますが、次に会うときは「今日はどんな仕事かな?」なんて想像しそうです。昔ながらのご近所の助け合いも、こういう形で続くんじゃな。
大学で行動心理学を学んでいる身としては、スズメたちも“役割認識”する、という発想にすごく興味を持ちました!人間社会と動物の行動が優しくつながっていて、こんな幸せな研究題材が現実になる日が来てほしいです。
駅前で朝からほんとに笑顔になれました。スズメたちの名札、見に行くのが最近の密かな楽しみです♪子どもも年配の方もみんなで盛り上がってて、家の周りがあったかい空気になりました。
SNSで見てからラスクの“ごほうび”を渡しはじめたパン屋です!みんながスズメたちを気にかけて、町全体が少しだけやさしくなった気がします。こういう広がり、うれしいですね。