週末、三島公園で開催されたデイキャンプイベントが、思いがけない出会いや親切の連鎖を生み、参加した家族や地域の人々に忘れられない一日をプレゼントした。自然の中で広がった笑顔の数々と、子どもたちが作り上げたツリーハウス、さらに森の川で起こった“ちょっと不思議なできごと”まで――その舞台裏には、大人も子どもも垣根を越えてつながる温かな物語があった。
イベントには、町内外から集まった53組の家族が、思い思いにアウトドアウェアとトレッキングシューズで参加した。朝早くから森の清々しい空気の中、小学生による“ツリーハウスづくりワークショップ”がスタート。その進行役を務めたのは、公園管理人で木工名人の斎藤源一さん(62)。子どもたちは、初対面ながら力を合わせ、お昼前には高さ2.5メートルの小さなツリーハウスを完成させた。このハウスは、地元の間伐材とリサイクル品を組み合わせた“エコ仕様”。子どもたちの誇らしげな表情に、会場全体が拍手に包まれた。
午後になると気温が上昇。多くの参加者が近くのせせらぎ川で水遊びを始めた。小学4年生の井上ひよりさん(9)は、川辺で小さなカメを見つけたが、手を滑らせて語学ノートを川に落としてしまう。だがその時、偶然居合わせた大学生の尾形颯太さん(20)が素早く川に飛び込み、無事ノートを救出。「キャンパスで毎朝ジョギングしていたおかげ」と話す彼に、周囲の大人たちも思わず感心。その後、集まった子どもたちは尾形さんと即興の“流しそうめん橋”を作り、みんなで夢中になって遊ぶ姿が印象的だった。
今回は特別企画として、公園奥の林道を使った“トレッキング靴お試しラリー”も開かれた。アウトドアショップの協力で、さまざまなトレッキングシューズが用意され、子どもから高齢者まで誰でも自由に試せるシステム。歩きやすさや雨上がりの滑り具合など、参加者同士で情報交換しながらわいわい進むうちに、普段はおしゃべりしない世代間の交流も自然と生まれていった。「新しいスニーカーより家族みんなで笑った時間が宝物になった」と話す主婦の高森花音さん(39)の声が会場の雰囲気を象徴していた。
SNSでは“#三島公園デイキャンプ”が町のトレンド入り。口コミには「ツリーハウスから見上げた青空、忘れられない」「川遊びで親切な青年に助けてもらって感激しました」「小さな町だけど、あたたかい人の輪を一日で実感!」といった投稿が相次ぐ。専門家の藤川悠介さん(野外教育/47)も「自然と人、人と人が結びつく場が全国に広がってほしい」と語った。この日生まれた小さな奇跡の数々が、三島公園をこれからも誰かの“思い出の原点”にしていくに違いない。
コメント
子どもと一緒に今日の記事を読みながら『次は絶対行こうね!』と話しました。ツリーハウス作りや流しそうめん、どれもワクワクすることばかりで本当に素敵な一日ですね!地域みんなで笑顔になれるイベント、ますます増えてほしいです。
わしら高齢者もトレッキングシューズ履いてラリーに参加できるなんて、実にありがたいじゃ。若いもんと自然に会話できるのも新鮮じゃし、昔の町内イベントを思い出して、何やら心あたたまる気持ちになったぞい。
尾形さんめっちゃヒーローやん!自分もジョギングしてるけど、あそこで飛び込む勇気はすごい。地域でいろんな世代が集まるイベント、今なかなか減ってるから、こういう活動もっと続いてほしいと思いました。
普段静かな三島公園にこんな賑やかな日があったなんて夢みたいです。子どもたちの声や笑顔が、見ているこちらも元気をもらえる素敵なイベントでした。来年もぜひやってくださいね。
ツリーハウス作るのすごい!わたしもやってみたいな。川でノートを助けてくれたお兄さんもかっこいいです。三島公園、大すきになりました!