話しかけるだけでつながる“ガジェットカフェ”、小さな街に大きな笑顔広げる

明るいカフェの店内で、子どもとお年寄りが最新ガジェットを囲んで楽しく会話している様子。 最新ガジェット紹介
世代を超えて集う人々が、ふれあいながら最新ガジェットを体験しています。

静岡県東部の海沿いに位置する浜見町。その一角に、今年春オープンした不思議なカフェ「コネクトリウム」が、住民たちの心をぽかぽか温めている。大きな窓の奥で、人々が不思議なガジェットを囲みながら話し、時には笑い転げている光景が通りすがりの人々の注目を集めている。

「コネクトリウム」の最大の特徴は、カフェに入ると、店主の進藤紗季(33)が必ず一つ最新ガジェットを手渡してくれること。アクションカメラ、スマートロック、折りたたみスマホにタブレット、誰でも一度は触れてみたかったアイテムが次々と登場し、訪れた人々の好奇心を刺激している。進藤さんは「ガジェットは使ってこそ意味がある。お客さま同士が知らない機器に触れて、その使い方や体験をシェアする場にしたかった」と語る。

休日になると、店内はちょっとした賑わいを見せる。例えば、小学生の伊奈海斗くん(9)は、祖父の正治さん(65)と一緒に電動キックボードの使い方を学ぶ姿が見られる。「最初は怖がっていたけど、おじいちゃんとふたりで安全な場所を選んで練習できてうれしかった」と海斗くんは照れながら話す。正治さんも「新しい家電やワイヤレスイヤホンなんて自分じゃ買わないから、孫のおかげで体験できて楽しい」と目を細める。

このカフェが生まれたきっかけは、進藤さん自身の小学生時代の思い出に遡る。近所の人々が集まり、皆で最新の家電やパソコンを「見せ合いっこ」したあの日々。あのワクワクを現代に蘇らせたかったと進藤さんは言う。「テクノロジーは冷たいものだと思われがちですが、手を動かして一緒に悩む時間が、むしろ人の温もりを引き出してくれるんです」。SNS上でも「祖母と最新タブレットでお絵かきした!」「知らないおじさんがフィットネストラッカーのコツを教えてくれた!」と、世代や立場を超えた交流の声が日々寄せられている。

今では、利用者自らが不要になったガジェットを持ち寄り、“おすそ分け”コーナーも自然と生まれた。高校生の草野美羽さん(17)は「この街は都会じゃないけど、ここに来ると未来が身近に感じるし、お年寄りや小さい子とも自然に話せるのがおもしろい」と笑顔を見せた。進藤さんは「この場所が、世代を超えた“やってみたい”を育てる場になれば」と、日々新しいガジェットと、温かな繋がりを提供し続けている。

コメント

  1. 子育て中の親として、こういうカフェがあると子どもと一緒に学べるのが嬉しいですね。ガジェットに詳しくなくても安心して参加できそう!ぜひ家族で行ってみたいです。

  2. 私は年配なので、正直ガジェットは難しいと思っていましたが、世代を超えて楽しむ姿が素敵だなと感じました。昔の町内会で皆が集まった時を思い出して、なんだか懐かしい気持ちになりました。

  3. 高校生の美羽さんのコメントに共感!都会にいなくても、未来を感じられる場所が地元にあるって幸せなことだと思います。私もおばあちゃんと一緒に行ってみたいな~😊

  4. 近所に住んでいますが、ずっと気になってました!世代も立場も関係なく笑顔になれるスペース、最高です。今度、使わなくなったタブレットを持っておすそ分けコーナーに参加したいです。

  5. 普段はガジェットに興味なかったけど、思わずホッコリ。知らない人同士が教え合えるっていいですね。進藤さんの優しさがきっと、あのお店に集まる温かさにつながってるんだろうなって思いました!