ひまわり畑で笑顔咲く 空想サバイバルゲーム大会が“奇跡の大逆転”を演出

ひまわり畑の中に設置された白いテントの下、参加者たちが笑顔で手作りのひまわりブローチを胸に付け合っている様子。 サバイバルゲーム
敵味方関係なく、ひまわりブローチを贈り合う参加者たちの笑顔が広がりました。

栃木県北部の広大なひまわり畑を舞台に、全国から300人が集まるサバイバルゲーム大会「サンフラワーUAB」が開催されました。そこには、ただ勝敗を競うだけでなく、参加者も観戦者も思わず笑顔になる、小さな“奇跡”があちこちで生まれていました。

今年の特別ルールは「ひまわり陣地制圧戦」。スタートと同時に、チームごとに指定されたひまわりゾーンを拠点とし、時間内にできるだけ多くの陣地を確保するというもの。“戦闘”のためのセーフティゾーンは、ひまわりの間に組まれた小さなカフェテント。ここでは敵も味方も関係なく、お手製のレモネードやスイカを分け合いながらエピソードを語り合う時間が設けられていました。兄弟で出場した村田孝真さん(12)・大悟さん(15)は「ここでは、ゲームの途中に知らない人と仲良くなれる。次は敵味方気にしないでチームを組みたい」と笑います。

クライマックスは、午後の部で起きた“ひまわり大逆転劇”。残り2分、数的不利に陥った西チームのリーダー、看護師の井手遥子さん(29)が、野鳥の鳴き声の合図で隊員全員をセーフティゾーンへ誘導。なんと、敵味方が一緒にひまわりの種でできた即席ブローチを作り始め、手作りブローチをつけあった人同士はその場で仲間判定となるルールが急遽追加されました。これにより、全員がひまわりブローチを身につけて公式に“平和タイム”となり、予想外の大団円を迎えました。

大会後、主催者の淡海(おうみ)佳士朗さん(43)は「みんなで工夫して“戦うこと以上の体験”が生まれてうれしい。UAB(アルティメットエアソフトバトル)は本来、“思いやり”と“遊び心”の輪が広がる場所。これからも、“みんな勝者”の展開を仕掛けていきたい」と目を細めました。

SNSでは『敵と水鉄砲で乾杯!』『サバゲー初めてなのに3人も友だちできた』『ひまわりブローチが家宝に!』などポジティブな感想が相次いでいます。参加者同士のやさしい一体感が生んだ、夏の日の“ひまわりの奇跡”は、来年さらに多くの笑顔を咲かせてくれそうです。

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