住民みんなで“バランスボールまつり” 賑わうウェルネスタウンの小さな奇跡

青空の下、公園で色とりどりのバランスボールを使い世代を超えて笑顔で弾んでいる住民たちの様子。 健康志向スポーツ
世代を超えて集まった住民たちが、秋空の下でバランスボールと笑顔を弾ませました。

青空の下、色とりどりのバランスボールが揺れるウェルネスタウン中央公園。秋の心地よい風に吹かれながら、町の住民たちが一斉に笑顔で弾んでいる―そんな光景に、道行く人々も足を止めて思わずほっこり見入ってしまう。きっかけはひとりのシニア住民の“小さなひらめき”だった。

町唯一のパーソナルジムで働く健康アドバイザーの西崎穂乃果さん(32)は、“みんなで気軽にマインドフルネスやコンディショニングができるイベントを”と、かねてから夢見ていた。ある日の朝、公園でバランスボールを使いストレッチをしていた西崎さんの元に、好奇心旺盛な小学生グループと散歩中の高齢者夫婦が声をかけてきた。「やってみたら、なんだか気持ちも体も一緒にポカポカしました」と夫婦の佐野嘉助さん(71)、佐野有希さん(68)。その日から、少しずつ仲間が増えていった。

“一緒に体を動かせば、みんなが元気で仲良くなれる”。そんな思いが膨らみ、やがて有志で町内全世帯に“バランスボールまつり”のチラシを手配。たった一週間で参加希望が100人を超えた。迎えた当日、公園には赤・青・黄のボールと笑い声があふれる。開催の合間には、試しにオンラインフィットネスのライブ配信を繋ぎ、都会に住む孫や友達とも一緒に画面越しで『弾みリレー』にチャレンジ。普段あまり身体活動をしない住民にも無理なく参加できるストレッチや、ちょっと本格的なHIIT風ゲームコーナーも盛り上がった。

「筋肉や基礎代謝のことより、気持ちが明るくなったって声をたくさんもらいました」と西崎さん。実際、イベント後の住民の表情がいつもより生き生きし、会話も弾んでいると近隣の八百屋・富永信夫さん(58)は語る。SNSでも「#バランスボールまつり」のハッシュタグをつけた投稿が続々。「子どもも大人も世代を飛び越えて混ざれた」「バランス崩して転んだけど、支えてくれたのが隣の見知らぬおばあちゃんで、笑って立ち上がれた」と、温かいコメントが多く集まっている。

5歳から80歳を超える住民まで、誰もが主役になれたこの1日。町の老人会では『来月から“早朝ボール体操隊”やろう』、地元の高校生有志は『バランスボールを活用した町内運動会をプラン中』と、嬉しい余韻が広がっている。西崎さんは「身体のためじゃなく、心のお祭り。これからも“弾んでつながる”場をどんどん作っていきたい」と、次の計画に胸をふくらませている。笑顔とやさしさが反射し合うウェルネスタウンの“バランスボールまつり”は、健康志向を超えた小さな奇跡として、これからも続いていきそうだ。

コメント

  1. とっても素敵なお祭りですね!うちの子も運動が苦手なので、みんなで楽しく体を動かせる雰囲気はありがたいです。次回はぜひ親子で参加したいです♪

  2. こういうイベントを待っていました。年齢関係なく自然に輪ができるのは本当に貴重。毎朝の散歩仲間と早速真似してみようかな。

  3. 正直、町のイベントはちょっと地味だと思ってたけど…バランスボールなら面白そう!SNSで見るみんなの笑顔、うちのクラスでも話題になってました😊

  4. 通りがかりにみなさんの笑い声とカラフルなボールが目に入っただけで、なんだか気持ちがほぐれました。こういう町がずっと続くといいなあ。

  5. 家族と離れてるけど、こんなイベントならオンラインで一緒に参加できて最高!うちの小学生の娘も画面越しに楽しんでました。みなさん、本当にありがとうございます。