人口減少と高齢化で静けさを深めていた佐奈川県・結駅町が、思いがけないユニークな地域プロジェクトで全国の注目を集めている。その名も「しあわせスワップ町計画」。駅前の空き家を活用し、人生のさまざまなステージを歩む人同士が“しあわせ”や経験を交換し合う仕組みだ。どんな町でも真似できそうな小さな奇跡の物語が、静かな町に新しい風を起こしている。
きっかけは、駅前商店街の一軒家にオープンした『スワップハウス結』。ここは、町外から引っ越してきた会社員(37)の西岡恭介さんと、町で生まれ育った元郵便局員(72)の田村悠作さんが共同で運営している。西岡さんは週に2日はテレワーク、残りは町内の小学校で子どもたちにプログラミングやキャリアの話をボランティアで教えている。一方、田村さんはお手製の漬物や郷土料理の腕前で若い世代に家事体験を伝授。その名の通り、ハウスで生まれる“交換”が町に活気をもたらしている。
副業・兼業を応援する町の新制度も話題だ。町役場は空き家活用を条件に初年度の住宅賃料の半額補助や、子育て・学び直し支援クーポンを導入。これを活用し、リモートワークの夫婦や単身赴任中の祖父、移住起業を目指す学生など、幅広い世代が“自分らしい暮らしと挑戦”を楽しみながら新たなコミュニティを築き始めている。婚姻率も3年連続で上昇し、「この町なら子育ても未来も安心」と語る声が地元で急増中だ。
こうした試みの先にあったのは、住民の“夢リスト”共有のイベントだった。年に一度『みんなの夢まつり』を開催し、ちょっとした願いや「こんな風に老後を楽しみたい」「孫と一緒にDIYしたい」など、世代を超えた“夢”を貼り出す。昨年の夢まつりでは、小学生による空き家リノベーションアイデアが採用され、中学生やリタイア世代が協力して町の古民家シェアハウス作りがスタート。メンバーは昨年度比で20%増となった。
SNSには“#しあわせスワップ町”のハッシュタグで「移住して本当によかった」「おじいちゃんの育てた野菜でカレーが出てきた」「都心のノウハウ×田舎の手仕事が化学反応」といった喜びの声が並ぶ。都市研究家の城戸美子氏は「人口が減る町こそ多様な価値観が生まれやすい。『人生のシェア』が未来の町づくりの鍵になる」と話す。結駅町の小さなスワップが、デジタル田園都市時代の希望のヒントとして全国に広がり始めている。
コメント
子育て真っ最中なので、『この町なら子育ても未来も安心』という言葉にすごく惹かれました!世代を超えて助け合えるのって、子どもにも豊かな学びになりそうですね。住んでみたくなります!
わしも昔はこうしたご近所同士の助け合いが当たり前だった気がします。今の時代にこういう輪が新しく生まれているのは、本当にうれしいことじゃ。夢リスト、わしも考えてみようかのう。
こういう地域でインターンとかボランティアやってみたいです!都会にない、人と人とのつながりを感じられる町って素敵。学生がアイデアを出せる場所があるのも魅力的ですね!
毎朝の散歩でスワップハウスの前を通ると、子どもたちや若い方が楽しそうにしててこっちまで元気になります。お裾分けやお話もらえて嬉しいです。小さな町でも、こんなイベントで賑やかになるなんていいなと思います。
最近ニュースで暗い話題が多いけど、こんな風に町の人たちが笑顔でつながれる企画っていいですね〜!SNSも見てみましたが、心があったかくなりました。私も#しあわせスワップ町 行ってみたい!