サハラ砂漠の「夢ポスト」奇跡 風と手紙がつなぐ緑の約束

サハラ砂漠の村の広場でカラフルな手作り郵便箱の周りに子どもと旅人が集まり、手紙や紙飛行機を投函している様子。 砂漠
夢ポストを囲み、手紙や花、優しさが広がるバリジア村の風景。

サハラ砂漠南部の赤道直下、小さなキャラバン村バリジアに、世界中の優しさを集める“夢ポスト”が現れました。不思議な郵便箱が炎天下の熱波を和ませ、沙漠のど真ん中に心あたたまる風を吹かせています。村人と旅人がともに綴る手紙が、毎週、誰の手にもそっと届くという仕組み。この新しい交流が、過酷な自然に笑顔の緑をもたらしています。

バリジア村に夢ポストが設置されたのは、旅行作家のラーシャ・アレムさん(32)が旅先で拾った一通の“砂の手紙”がきっかけでした。その手紙には、サハラのコヨーテたちへの短い応援メッセージと、「この砂漠にひとつのバラを咲かせてください」という詩が書かれていました。これに心を動かされたラーシャさんは、村人たちと相談し、空き樽を彩った手作りの郵便箱を、村の中央広場に設置。誰でも未来の誰かに手紙を書ける自由なポストとしてスタートしました。

不思議なのは、投函された手紙の多くが、まるで風に運ばれるように、数日後には村のどこかや近隣の緑化プロジェクトチーム、キャラバンの休憩所、さらには遠く南極砂漠の観測グループまで自然と届いていることです。しかも届いた先では、その土地の人々が返事を書き、また夢ポストに戻してくれるのだといいます。最近では、デザートローズの種や心を込めた折り紙が同封されることも増え、村では手紙とともに小さなバラの芽が増えていきました。

夢ポストの噂を聞きつけ、砂漠沿いを走るキャラバン隊や遠征科学者のソニア・ベルディ教授(54)も立ち寄るようになりました。「手紙には厳しい自然を見つめるやさしさや、見知らぬ誰かへのエールが詰まっていて、実験データよりも心をあたためてくれます」とベルディ教授は語ります。SNSでも『#サハラ夢ポスト』のタグが広がり、投稿された写真や手紙には「これが私たちの小さな奇跡」「バリジアに緑が広がる予感」といったコメントが並びます。

最近では、村の子どもたちが『夢ポスト新聞』を自作し、世界から届いた優しい言葉や自然の変化をまとめて配布するようになりました。読者は手紙を通じて、沙漠が単に厳しい場所ではなく、人の優しさと想像力でやさしく変わる場所だと感じているようです。バリジアの広場には今日も、熱波と砂塵を超えて、そっと紙飛行機やデザートローズの花が舞っています。

コメント

  1. 3歳と5歳の子を育てている親ですが、こんな素敵な夢ポストが実際にあったら、うちの子たちにも手紙を書かせてみたいです。遠い砂漠と手紙でつながれるなんてロマンがありますね。朝からほっこりしました、いつか本当に行ってみたいです。

  2. いやあ、昔は文通が当たり前だった時代を思い出しました。手紙というアナログなものが今また人の心を温めるなんて、いい時代ですね。バリジア村の皆さんと世界の人たちが、こうやって優しさでつながる姿に元気をもらいました。

  3. 素敵すぎてびっくり!SNSで拡散してるのも胸熱です。遠い場所でも人の思いってちゃんと届くんだなって信じられそう。バリジアの子どもたちの夢ポスト新聞、めっちゃ読んでみたい!

  4. 近所の子と一緒に折り紙ワークショップしてるけど、こんなふうに手紙や折り紙が世界を旅して誰かを笑顔にできると思うと、胸が温かくなります。バリジア村の小さな奇跡、私たちの町でもまねしてみたいなあ。

  5. なんか信じられへん話やけど、こんなハッピーな奇跡が世界のどこかで起きてるって思うだけで毎日が楽しくなる気がするわ。夢ポスト、応援したくなるやん!