北国・北海道の釧路市郊外にある小さな公園が、いま“奇跡のフィットネスパーク”として全国から注目を集めている。毎月満月の夜だけ開かれるオープンエアのグループセッション。そこには、年齢も性別も経歴も異なる参加者140人が静かに集い、月明かりのもとで体も心もリフレッシュする特別な時間が流れている。
このコミュニティを生み出したのは、地元の看護師・野中明音(37)。夜勤帰りの通勤路で見かけた、月に照らされた空き地の美しさに感動し、数人の友人と“月光ヨガ”を始めたのがきっかけだった。その様子をSNSに投稿すると、「私も参加したい」「満月で癒されながら動くなんてステキ!」と少しずつ希望者が増加。オンラインで遠方からリモート参加する人まで現れ、思わぬ広がりを見せている。
参加者の年齢層は5歳から80代までと幅広い。筋トレ女子としてSNSで人気のフリーランス・外村花奈(28)は、「都会のジムもいいけど、ここでは“人と自分を比べず、自然のペースで力を出せる”のが魅力」と笑顔で話す。セッションでは筋トレやヨガだけでなく、マインドフルネス呼吸法やプチ断食チャレンジ、セルフケアの時間も用意され、参加者は各自の体調や気分にあわせて無理なく楽しんでいる。
特に注目を集めるのは、みんなで円になる『月光エール』。これはグループで大きく輪を作り、それぞれの目標や感謝を静かに心でシェアするコーナーだ。じんわりと胸が温まるこの瞬間のためだけに足を運ぶ人も多いという。小学三年生の小沼颯人くん(9)は「ママやおばあちゃんと一緒に輪になって手をつないでいると、不思議とバナナの香りがして元気になるんだよ」とほほえむ。
運営スタッフによれば、特製ワークアウトウェアの輪を持ち寄る“月夜の交換市”や、オンラインで参加するメンバー同士が繋がれるメタバース交流も生まれている。ネット上では「次こそ現地で体験したい」「月明かりって意外と力強い、家でも真似してみる」といった声があふれる。専門家・弘瀬由基(スポーツ科学博士)は「月明かりと共に行う運動やグループセッションは、孤独感の緩和と幸福度の向上に有効との研究もあり、心身の健やかさにつながる素晴らしい試み」と評価する。
夜風とともに、そっと人も心もほどけていくこのコミュニティ。次の満月にも、新しい笑顔と優しさの輪が、静かに広がっていきそうだ。



コメント
毎日子育てでバタバタですが、こんな素敵なコミュニティがあると知って嬉しくなりました。子どもと一緒にお月さまの下でゆっくり過ごすなんて、とても貴重な体験ですね。釧路がちょっと遠いけど、ぜひ家でも真似したいです。
最近は人と接する機会が減って孤独を感じていましたが、こうやって自然の中で年齢問わず集まれるのは本当にいいことですね。昔の町内会の盆踊りを思い出しました。こんな場所が他の地域にも増えてほしいです。
めっちゃ素敵な取り組み!満月の下でみんなと体動かすとか、想像しただけで楽しそう。都会のジムより絶対癒されるし、ストレス発散にもなりそう。リモートでも参加できるの羨ましい☺
うちの犬の散歩中に、あの公園のライトが消えてる日があって不思議でしたが、こんなほっこりしたことが行われていたなんて知りませんでした!今度通りかかったら、こっそり癒しの空気を感じてみます。
家族と離れて暮らしてると人恋しくなるけど、こうやって自然や人とつながれる場所があるの、心から羨ましいです。次の休みには釧路に帰って家族で参加してみたい。素敵なニュースにほっこりしました!