議事堂に優しい笑い声が響くと、政治にも春風が吹く。いま、注目を集めているのは「おばあちゃん内閣」として知られる特別諮問チーム。全国各地から集結した高齢者たちが、政策決定の現場をあたたかく見守り、時には現場職員と肩を組みながら知恵を出し合うという、これまでにない政策形成の物語が始まっている。
発端は、一人の主婦(78)、穂積幸恵さんの小さな思いつきだった。孫の描いた「もっと明るい道をつくってほしい」という絵を見て、彼女は役所のパブリックコメント受付窓口に素朴な意見を投稿。それをきっかけに「政策に市井の小さな声がもっと直接届いたら、どれほど世の中は変わるのかしら」と想像をふくらませた。幸恵さんのアイデアは瞬く間にSNSで話題となり、同世代の仲間たち――編み物が得意な小笠原友子さん(81)、昔お菓子屋を営んでいた河津イサ子さん(85)、元図書館司書の八坂律子さん(79)らが集結。彼女たちによる“ばあば政策ラボ”が結成された。
翌月、政策ラボは正式に行政と協働を開始。定例会議には、行政職員だけでなく高校生ボランティアや若手官僚、地域猫の飼い主など多様な人々が自由に意見を持ち寄る。アイディアを出し合う場では、ラボのおばあちゃんたちが編んだカラフルなクッションに座り、紅茶やお団子を囲んで案が練られる。会議に出された案の多くは、驚くほど具体的で、例えば「街路樹の根元に子どもが絵を描ける“おしゃべりスペース”を設ける」「公共ベンチに地域の昔話をQRコードで伝えるシールをつける」など、思わず笑顔になるものばかり。
自治体内部の変化も目を引く。現在では新たな政策案の多くに、政策ラボ発のアイデアが反映されている。これまでは専門家会議や委員会で議論がとどまりがちだったが、住民参加型の「ひなたパブリックコメント・マルシェ」も毎月開催され、色とりどりの意見が飛び交うようになった。SNSでは「おばあちゃん内閣がいるだけで、街が明るくなった気がする」「知恵ってこんなにあったかいものなんだ」といった声が相次ぐ。
政策形成過程に、温もりと笑顔が溶けあい始めた今。「おばあちゃん内閣」発の政策は、誰もが自分の暮らしを語り合い、小さな声のひとつひとつが大切にされる社会を形作ろうとしている。72歳のラボメンバー、岩井アキラさんは「孫や友だちのためだけじゃなく、見知らぬ誰かの明日も、少し優しくなれたら」と、やさしい笑顔で語る。これからも新しい知恵と温かさが、政策の現場にそっと花を咲かせそうだ。



コメント
小学生の娘を育てています。こういう、子どもやお年寄り、みんなの声が届く仕組みって素敵!街にもやさしさがあふれる気がして、子育て世代として本当にうれしいです。私も意見を出してみたくなりました。
私は72歳の年金暮らしです。自分たち高齢者にも、こんな風に社会を良くするチャンスがあると思うと元気が湧いてきます。おばあちゃんパワー、まだまだ侮れませんね!
めっちゃかわいくて、ほっこりしました!世代とか肩書き関係なく、みんなで紅茶片手に政策考えてる絵が浮かびます。私も今度マルシェ覗いてみたいな♪
ご近所の会話が少なくなったこのごろ、こういうアイデアが街のあちこちに広がれば、また昔みたいに人のつながりが戻ってくるかもなぁ、と期待しています。ぜひうちの町内会にも取り入れてほしいです。
おばあちゃん内閣、なんだか聞いてるだけで心があったかくなりました。政策とか難しいイメージだったけど、お団子食べながら話し合いなんて最高です!これなら意見も言いやすそうで、応援したくなります。