アジアをつなぐ“流れ台所”が出現 国境越えたゼロウェイスト屋台が人々の心を結ぶ

朝焼けの中、川を進む色とりどりの小舟で調理をする人々と、それを囲む子どもや村人の様子。 グローバルフード特集
流れ台所の小舟が朝の河を渡り、笑顔の輪と温かな交流が生まれる。

ピンク色の朝焼けに包まれる大河。その流れをゆったりと進む、色とりどりの小舟たちが、いまアジア各地で話題だ。舟の上には鍋やせいろ、おはなし好きな調理人たち。ユラユラと国境を超えて現れるこの「流れ台所」は、ごみを出さないゼロウェイスト料理と温かな交流で、誰もが笑顔になれる食の架け橋になっている。

この流れる屋台船団を発案したのは、マレーシア出身のゼロウェイスト研究家パク・リンホアさん(34)。「家にある余りものや捨てられがちな食材にも物語がある」と、近隣国の調理師たちと共に小さな舟で流域を巡り始めたのがきっかけだった。舟にはごみ箱がなく、出るのは持ち込んだ器やバナナの葉皿。“余り物”が香り高いカレーやもちもち点心に早変わりすると、現地の子どもたちも興味津々で集まり出した。

「うちの家庭菜園で採れすぎたトマト、捨てきれず困っていて…」「冷蔵庫の隅に眠ってた白菜も使えますか?」そんな声が日ごと増え、今や村ごとに食材リストが手渡しで流通。隣国のミン・チャウさん(漁師・46)は「竹の皮を再利用したスープ入れ、祖父の昔話も一緒に舟に乗せましたよ」と語る。

川沿いではSNSを通じてこの台所の行方が実況され、毎週どこかで「今日の流れ台所」に人だかりができる。新しい調味料や伝統料理のアレンジが話題になり、シェフ志望の高校生や手仕事好きのお年寄りも自然と一緒に歌い、調理の輪に入る。舟を見送った後は、参加者で洗いものやお掃除も。お残しゼロ、心残りもゼロが合言葉なのだという。

国境を越えた小さな台所は、食べ物はもちろん、古くて新しい“人のつながり”も運んでいる。料理研究家のカン・ディルマさん(53)は「ごみをなくすだけでなく、地域の知恵もぐるぐる巡っている。誰もが自分の食文化を誇らしく語り合える。これこそ未来の『食習慣』。見ているだけで幸せになれます」と微笑んだ。来週は北ベトナムからラオスへ、流れ台所の新たな旅が始まる。

コメント

  1. あったかいニュースですね!子どもたちにも食べ物を大事にする気持ちや、いろんな国の文化にふれさせてあげたいなあと思いました。近所にもこんな流れ台所が来たら、ぜひ家族で参加したいです。

  2. 昔は近所みんなで鍋を囲んだもんじゃ。今の時代にこうやって心の交流ができるのはええことじゃな。捨てるものが宝になる、そんな知恵がまた巡るのは嬉しいもんです。

  3. すごく面白い取り組みですね!ゼロウェイストって難しそうだけど、こうやって楽しみながらできるのは憧れます。アジアの色んな人と料理を通じて繋がれるのも素敵。卒論で取り上げたいくらいです(笑)

  4. こういうニュースを見ると、なんだか優しい気持ちになります。最近、地域のつながりが薄れてるなって感じていたので、うちの町内でも真似できないかなとワクワクしちゃいました。

  5. めっちゃ素敵!舟の上でみんなで料理とか、まるでジブリの映画みたい。さっそくSNSで調べてみます♪私もいつか参加して料理のお手伝いしてみたいな~