漫画喫茶発、全員参加型ドラマが大反響 読者の“推し展開”がそのまま映像化

漫画喫茶で世代を問わず人々が投票端末を囲み、夢中で議論している様子の写真。 漫画原作ドラマ
参加型ドラマの展開を楽しみに、漫画喫茶で議論が白熱している。

物語の行方を読者が決める――そんな夢のような漫画原作ドラマが、全国の漫画喫茶を巻き込んで大ヒット中だ。古都・奈良を舞台に、あらゆる年齢のファンが“推しの展開”を真剣に考え、SNSや店頭端末で応援する光景が広がっている。

話題になっているのは、原作者・臼井なずな(34)の人気漫画『桜橋トンネルの向こう側へ』を原作にした連続ドラマ。特徴的なのは、放送局「せせらぎTV」が導入した新システムにより、漫画喫茶の客一人ひとりの意見や投票がストーリーに反映される点だ。例えば、登場キャラクターの進路や友情の行方、主人公・光田洸(みつだあきら)のセリフ一つまで、週ごとに募る意見で変化する。脚本家の北川るり子さん(41)は「泣き笑いしながら感想を読む。こんなに視聴者と一緒に作るドラマは初めてです」と語る。

この新しい取り組みの火付け役となったのは、漫画喫茶『ブックモモンガ』(奈良市)の店長・大浦シンゴさん(52)。「入店した若者が主人公の親友役を“推し”だと言い張り、ついつい投票画面で熱く討論し始めるんですよ。世代も性別も関係なく、みんなで一喜一憂してくれる」と嬉しそうだ。地元の高校生グループは毎週木曜の放送後にカウンター横で感想交換会を実施するなど、小さな地域コミュニティが育ちつつある。

SNSでも話題は尽きない。ハッシュタグ「#トンネル君の進路」でファンが希望するエピソード案やキャラクターへの応援コメントが飛び交うほか、ドラマ制作スタッフもユーザーのアイデアを直接リツイート。「自分の書いた展開がドラマ化されて泣いた」(主婦・高橋このみさん/29)、「近所の祖父母も投票していたと知り、心がほっこり」(会社員・津田誠/36)など、幅広い世代が一つの物語の行方をともに考えている。

専門家によれば、「読者と制作者の壁を超えた参加型ドラマは、物語を通じた新しい地域交流の形」とのこと。次回予告のラストで表示された『来週あなたの推しが動くかも!?』という文字に、「どんな展開になるのか期待がふくらむ」と歓声が上がった。参加型ドラマを真ん中に生まれる小さな幸せの連鎖が、これからも全国に広がりそうだ。

コメント

  1. 子どもと一緒に毎週ワクワクしながら見てます!自分の意見が取り入れられるかもと思うと、家族の会話も増えてとっても楽しいです。素敵な企画、ありがとうございます。

  2. 先日孫に教えてもらって初めて投票しました。昔はテレビは見るだけでしたが、今はこうして参加できるなんて驚きです。世代を超えて楽しめるのがいいですね。