「今日もよくがんばったね!」。そんな言葉を耳にするだけで、心がふっとあたたまることがあります。北日本の未来町(みらいちょう)では、町ぐるみで労働者をねぎらう新たな習慣が根付こうとしています。名付けて『称賛タイム』。週に一度、町中が一斉に仕事仲間やご近所さんへ拍手と感謝を贈り合うユニークな取り組みが始まりました。
きっかけは町内の観光案内所で働く小野寺卓也さん(39)のある提案でした。コロナ禍の中でリモートワークが進んだ一方、仕事の達成感や仲間との交流が希薄になり、「なんとなく寂しい」という声が増えていました。そんなとき小野寺さんはふと、海外の医療従事者を讃える“拍手運動”のニュースを知り、これを町全体に広げれば、誰もが支え合えるのではと考えたのです。
町役場にアイディアを持ち込んだ小野寺さん。賛同の声は意外と早く集まりました。「働いているすべての人をもっと大切に感じてほしい」という町長の田所麻衣さん(52)の思いも加わり、毎週金曜日の午後6時、全町放送で合図と同時に称賛タイムがスタート。家庭、職場、商店、工場、公園、どこにいても拍手を送り合う光景が広がりました。町のコミュニティSNSには「コンビニのアルバイトさんに拍手を送ったら照れながらもすごく喜んでくれた」「郵便配達員さんが思わずダンスで応えてくれた」など、心温まるエピソードが続々と投稿されています。
働く場所や職種に垣根はありません。工場でライン作業をしている人も、在宅ワークのIT技術者も、家事や介護に勤しむ主婦や高齢者も、町の一員としてたたえ合う。特に過労や孤立が社会問題となるなか、町の福祉課では「気持ちでつながることで、小さな声も拾える。相談や休みやすい雰囲気が生まれた」と語ります。
現在、未来町の取り組みに共感した自治体や企業からの問い合わせも急増中。労働法の専門家である佐久間理恵氏は「法で守るだけでなく、みんなで認め合う文化が職場環境やメンタルヘルスに大きな効果をもたらす」と分析します。町では今後、年度末には“称賛大賞”として、みんなの心に残る働きぶりをした人々を表彰する計画も進行中です。「毎日会釈で終わっていた配達員さんと目を合わせて拍手を送ると、世界が変わる気がした」――そんな小さな一歩が、大きなやさしさの波となって町に広がっています。



コメント
子育てしながら家事も仕事も毎日バタバタなので、『称賛タイム』があったら自分も誰かから認めてもらえた気になれて嬉しそう…!こういう優しさがもっと広まるといいなと思います。未来町、素敵ですね。
わしらの時代は、がんばるのが当たり前で誰からも声をかけられることがなかった。今こうして、町ぐるみで励まし合う習慣ができるなんて、胸が熱くなります。私もご近所さんに拍手を送りたいです。
ニュース読んでほっこりしちゃいました!アルバイトしてると、正直、たまのお客さんの『ありがとう』がすごくうれしい。町のみんなで労い合うなんて、やってみたいなあ。こういう文化、もっと広がれー!
隣町に住んでいます。未来町の『称賛タイム』、とてもいい取り組みだと思います。町の雰囲気も明るくなりそうですね。私の住む町でも始まったら、ぜひ参加したいです!
今まで挨拶くらいしか会話のなかった職場で、みんなで拍手しあうなんてちょっと照れくさいけど、悪くないですね。普段口に出せない感謝を伝えるチャンスかも。金曜6時が楽しみになりそうです!