北国の小さな町・月影町で、まるでファンタジーゲームのような“町じゅうレベルアップ”現象が話題を集めている。去年冬から導入された参加型アプリゲーム「ツキカゲ・クエスターズ」によって、住民たちが日々の暮らしや町の出来事をゲーム感覚で楽しみながらレベルアップできる仕組みだが、最近では町を象徴する大時計塔が、誰かが“レベルアップ”すると特別なチャイムを鳴らすサプライズ演出まで始まったのだ。
発端はゲーム制作サークル「ムーンリーフ」が開発した地域限定アプリ。清掃活動や花壇の手入れ、商店街のイベント参加など、町のさまざまな“リアルクエスト”がゲーム内でステージとして設定されている。参加者は実名でログインし、手伝いや発見を報告するごとにポイントと称号がもらえ、可愛いキャラクターアバターもレベルアップしていくしくみだ。
最近「レベル15」に達した主婦の田添由麻さん(39)は、朝のパン屋で『由麻さん、またレベル上がってたね!』と声をかけられるのが日課だという。「最初はちょっと恥ずかしかったんですが、時計塔のチャイムが鳴ると近所の子どもたちやお年寄りが“誰だろう?”って盛り上がるんです。知らないうちに町に友だちが増えました」
時計塔が“レベルアップチャイム”を鳴らすのは、一定数の住民が協力して達成したクエストや、参加者が節目のレベルに到達したとき。チャイムは一日に数回、シーズン毎にメロディが変わり、最近では春の音色として“旅立ちのワルツ”が流れている。ゲーム実況をしている高校生の長谷部歩夢さん(16)は「友だちがレベルアップすると、リアルでみんな拍手したり、駅前でミニイベントが始まったりします。ゲームの外までワクワクが広がりました」と語る。
SNSでは『時計塔のチャイムで娘が踊り出した』『ご近所さんとハイタッチした。最高の朝!』など心温まる体験談が投稿されるように。専門家である地域活性化アドバイザーの細野智仁さん(44)は「ゲームを通じて住民どうしのつながりや声かけが自然に生まれている。デジタル時代の新しいコミュニケーションモデル」と太鼓判を押す。
月影町のゲームプロジェクトリーダー、一色隆弘さん(28)は「ゲームの“レベルアップ”は、町の幸せや優しさがレベルアップすることでもあると思う」とほほ笑む。今日も時計塔のチャイムが優しく町に響く——住民たちは小さな“レベルアップ”を心から祝福している。



コメント
子どもが学校から帰ると『今日も誰かレベルアップしたよ!』って嬉しそうに教えてくれます。こんなほんわかした取り組み、他の町にも広がったらいいなぁと思いました。町中で一体感を感じられるのが素敵です。
私は退職してからご近所付き合いが少なくなっていましたが、チャイムが鳴るたびに外に出て、皆さんと笑顔を交わせてうれしいです。昔の温かい町内会の雰囲気が、現代的な形で戻ってきたみたいで本当に懐かしい気持ちになりました。
こういう企画、シンプルに羨ましいです!自分の町にもあったら参加してみたい。リアルとゲームが合わさると、普段話さない人とも自然に仲良くなれそう。人とのつながりを作るアイデアとしてめちゃくちゃ良いと思います。
最初は何が始まったのか分からなかったけど、お孫ちゃんと一緒にチャイムのたびにお花に水をあげて手伝ってます。みんなで「レベルアップ!」って拍手するのが楽しいです。町の元気に私も参加できてうれしいなあ。
最初は正直ちょっと面倒くさいって思ってたけど、最近ではチャイムが鳴るのが楽しみになってきました。お店に来たお客さんとの会話が増えて、町が明るくなった気がします。やってみるもんですね!