町じゅうに広がる笑顔の肖像──高齢者“デジタルツイン似顔絵プロジェクト”が話題

町の高齢者たちが屋外の掲示板に貼られた自分たちや知人のカラーイラストポートレートを穏やかな表情で見ている様子。 デジタルアート最先端
水都原町の掲示板に飾られたデジタルツイン似顔絵を見て微笑む高齢者たち。

静かな湖畔の町・水都原で、春のそよ風とともに素敵なデジタルアート運動が始まった。町の高齢者たち自身がモデルとなり、その“温かな日常”や“願いごと”が独自の画像生成AIによって色鮮やかに描き出されている。公共施設やカフェ、バス停には、見覚えのある顔ぶれがデジタルイラストとなって微笑みをたたえているという。

このプロジェクトを提案したのは、地元のデジタルイラストレーター・柊明日香(34)、ITエンジニアの栗谷拓馬(30)、そしてシニアコミュニティ推進役・藤森みつるさん(78)。きっかけは、藤森さんが「町の元気なお年寄りが家にこもりがちになり、外の空気を吸いに出る口実を探していた」という声をSNS上で拾ったことだった。“顔なじみ”のぬくもりをデジタルのちからで可視化できないか、3人の思いはすぐに一致した。

プロジェクトの肝は、参加した高齢者の笑顔や表情だけでなく、“人生の一場面”や“大切にしてきたもの”をイラストに織り込むこと。栗谷さんが協力する画像生成AI「ツインアートONE」は、本人たちの思い出話を聞き取り、まるで魔法のように、現実と夢が交差するタッチで描きあげてくれる。柊さんいわく、「みなさんの声や手のしぐさまで、AIがイラストに表現するから不思議なんです」。

最初に公開されたのは、藤森みつるさんのデジタルツイン肖像。桜並木を自転車で駆け抜ける姿や、畳の上で孫と囲碁を楽しむ場面が淡い光彩で表現され町の話題に。その後、およそ50名の高齢者が続々と参加。マイカップ片手にジューススタンドに並ぶ山岸好江さん(82)、避暑用の麦わら帽をかぶった大澤洪樹さん(91)など、ひとり一人の人生の彩りが町中に優しく広がっている。

イラストが飾られるたび、通りかかった子どもたちからは「このおばあちゃんと将棋したい」「きれいな赤い傘、ほんとに持ってるの?」と声が上がり、参加者も自然と自然と輪の中に。「自分の人生をまるごと肯定してもらえた気がした」と涙ぐむ高齢者も。専門家の春井りょうデジタルアート研究員は「地域×AIの最良の幸せコラボレーション。イラストになった存在が、本人もまわりも元気にさせる」と評価。SNSには『水都原モデル、うちの町でも!』『笑顔ってデータ以上のちからがある』などのコメントが相次ぎ、多世代を超えた笑顔の連鎖が期待されている。

コメント

  1. とても素敵なプロジェクトですね!子どもと一緒に散歩しながらイラストを見つけるのが最近の楽しみです。うちのおばあちゃんも参加したいって言っています。こんなあたたかい町に住めて幸せです。

  2. 御年寄が主役になり、町中にその笑顔が広がるなんて、昭和生まれの私には夢のようです。昔の写真を見せたら孫が『今度はおじいちゃんの絵もみたい!』と。年を重ねるのが楽しみになりますね。

  3. 学校帰りにカフェでイラストを見つけて友達と盛り上がりました!実際に本人を見かけると「本物だ!」ってうれしくなります。自分たちも将来こんな素敵な姿を描いてもらえる町で暮らしたいなぁ。

  4. 最初はちょっと恥ずかしいかなって思ってましたが、ご近所さんの笑顔を見るたびにほっこりしています。普段なかなか話す機会のなかった方とも会話のきっかけができて、とても感謝です。

  5. なんだか、こういうニュースを読むと心がほっとします。AIって難しいイメージだったけど、やさしさや人の歴史を形にできるって新しい時代ですね!町にもっと広まってほしいなと思いました。