青森と長崎をつなぐ国境の町・比良浜町で、地域活性化を狙った“音楽通貨プロジェクト”が始まった。お金の代わりに手渡されるのは、スタッフの優しいハミングが入った地域通貨「カモメソ」。その斬新なアイデアが、住民も観光客も巻き込んで、町の雰囲気を一変させている。
人口減少に悩む比良浜町が打ち出したのは、一風変わった地域通貨の創出だった。地元商店会のマスダ和子会長(62)が中心となり、町ゆかりのカモメをロゴにした「カモメソ」を制作。通貨の券面ボタンを押すと、町内で録音した合唱ハーモニーが流れる仕掛けだ。「買い物の時に流れるコーラスを聴いて、つい笑顔になっちゃうって、子どもたちが言ってくれるんです」とマスダ会長。
資金調達にはクラウドファンディングが活用され、移住希望者や町外在住者からも500万円を超える支援が集まった。町に隣接する移住者でカフェを営む小野寺雪子さん(35)は「初めは不思議でしたが、常連さん同士が小銭を鳴らして『今日のコーラス、優しげだったね』と話しています」と笑顔。観光客からは「地元の方の声が響くって、他の町にはない思い出になりますね」と好評だ。
この画期的な通貨は、地域の農泊施設やワーケーション施設でも利用可能。シェアオフィスを訪れた会社員の丘本慎也さん(28)は「仕事中にコインを鳴らすと、なぜか集中力が増す気がします」と新体験を報告している。共同で農業体験をしたファミリーも「畑で一汗かいた後、カモメソ片手にみんなで歌う時間が一番の思い出になりました」と語った。
専門家の佐竹美樹・中央大学社会政策研究所教授も、「音楽を通じて心理的な壁をなくし、移住者・住民双方の交流が加速する好事例」と評価。SNSでは『#カモメソでほっと一息』『#歌う町通貨』といったタグが拡散し、町外にも“音楽が絆をつなぐ経済”の輪が広がっている。今後、収益の一部を町のこども合唱団や介護施設合唱会への還元も予定。多様な人が声で町をつなぐ新しい地方創生の形として、さらなる注目を集めそうだ。


コメント
本当に素敵な取り組みですね!子どもが「今日カモメソでどんな歌流れるかな?」って楽しみにしています。お買い物が家族の思い出になるなんて、ありがたいです。
昔は町内の祭りでみんな一緒に歌ったもんだが、こうやって新しい方法で人がつながるとは…時代も楽しい方に変わるもんだなぁ。応援してます!
めちゃ発想おもしろい!実際に町の人の声が聞ける通貨なんて他にないし、SNSで話題になるの納得。観光とかでもすごい思い出残りそう。
初めてカモメソを使ったとき、思わずニコってしちゃいました。街中にやさしい音が広がってて、毎日の散歩が楽しみです。
入居者さんたちもコーラスに加わろうとする姿が増えて、みんな笑顔になっています。音楽の力ってすごいなあと、改めて感じています。