100人の音色が風になる――スケートボード交響会が小さな港町をひとつに

港町の特設スケートコースをカラフルなボードで滑走する多世代の人々と、沿道で見守る観客たち。 スケートボード
世代を超えて笑顔で滑るスケーターと、その様子を温かく見守る港町の住民たち。

静かな港町カズラに、ひときわ賑やかな朝が訪れた。波が揺れる岸辺に集まったのは、スケートボードを愛する100人の老若男女。クルージングの風に乗せて奏でる“ベアリング・シンフォニー”が町中を包み込むこのイベントは、この日初めて開かれ、住民たちに笑顔の波が広がった。

アイディアの発案者は、ICONXスケートボードスクールの講師・立浪レイナ(34)。かつてパウエル・ペラルタのコンプリートで世界を巡っていた彼女は、町の活気を取り戻すため、誰でも参加できる『音のスケートパレード』を企画した。スケードデザインに優れた地域の工房でカラフルに彩られたボードたちは、ひとつひとつに工夫満載。ボードの裏面に共鳴板やカスタムベル、手作りの“風の笛”が取り付けられており、走行すると優しい音が連なっていく。

午前9時、町内を一周するレールとバンク、ヴァーチカルランプが設置された特設コースに、世代も国籍も異なるスケーターたちが集まった。中には80歳の漁師・武田楓(たけだ・かえで)、7歳の小学1年生・石嶺トモル、コーヒー店主のリー・ジュンファ(29)といった“町の顔”たちも。スケート初心者には現役プロが付き添い、全員が自分のペースで滑れるように温かなサポートがなされていた。

クルージングが始まると、各自のボードが鳴らす低音や鈴、笛が即興の交響曲となり、青空に響き渡った。観客席で見守る地域の住民たちからは、笑顔と拍手が絶えない。SNSでは『#カズラスケート交響会』が話題に。投稿された動画には、“みんなで風になった気がした”“隣の町からも次回は参加したい”という感動の声が並んだ。

参加者には、町内のパン屋が焼き上げた特製ベアリング型クッキーが振る舞われ、イベント後には手書きメッセージ入りの“スケート感謝状”が配られた。立浪レイナさんは、「スケートボードは一人でも楽しいけど、みんなと奏でれば、もっと遠くへ走れることを知ってほしかった」と語る。今回の交響会がきっかけで、町のスケート同好会には新しいメンバー志願が続々。カズラには、また一つ“みんなで過ごす音の記憶”が生まれたようだ。

コメント

  1. 子どもと一緒に読んで、心がポカポカしました!みんなで楽しめるイベントって素敵ですね。来年は家族で参加したいです。カズラ町の皆さん、素敵な笑顔をありがとうございます♪

  2. いやあ、なんと賑やかな催しじゃ!ワシも膝が丈夫だったらボードに乗っておったかもしれんのう。若いもんと年寄りが一緒になれる場ができて、ええこっちゃ。

  3. うわ~楽しそー!写真見てるだけで音が聞こえてきそう!今度は絶対友達と参加したい。町がこんなに盛り上がるのも、スケボーのおかげなんだって改めて思いました!

  4. ジュンファさんが参加したって聞いてびっくり!応援してます!うちのコーヒーもクッキーも楽しめるイベントとか、なんだかワクワクします。町全体が一つになるのっていいですね。

  5. 遠くの町から見守ってます。こんな温かいニュースがあると、ふるさとがちょっと恋しくなりますね。カズラ町の一体感、最高です。帰ったらぜひ子どもたちとこのイベント見に行きたい!