秋の柔らかな陽差しが包む中、全国から御朱印愛好家が集う特別なイベントが山梨県の甲州町・八重桜寺で開催され、その会場を舞う“御朱印蝶”が来場者の笑顔を集めました。新たな巡礼文化と最新技術が結びつき、小さな奇跡をもたらしています。
八重桜寺は、昨年から全国の寺院とオンラインでつながる“デジタル御朱印スタンプラリー”を実施しています。このプログラムの目玉が“御朱印蝶”です。境内に設置された透明な装置に、スマートフォンで取得したデジタル御朱印をかざすと、幻想的な光をまとったCGの蝶が現れ、その場で舞い踊ります。一つ一つの蝶は、参拝者ごとの御朱印アート画像に連動していて、色や模様がすべて異なっているのです。
この日、最年少で参加した小学三年生の児童・山岡かれんさん(9)は、両親と一緒に約10カ寺分の御朱印を集めました。かれんさんの蝶は、満開の桜色ときらめく水色のコンビネーション。『こんなきれいな蝶を、自分の旅で作れるなんてすごい!友だちにも見せたい』と無邪気な笑顔を見せていました。
会場を歩くと、御朱印旅を愛するシニアの三橋良江さん(68)の姿も。『昔は御朱印帳片手に歩いたものです。今は足腰も弱くなりましたが、孫と一緒にスマホでお寺を巡れるとは思いませんでした。蝶が舞うのを見て、本当に心があたたまります』と話します。近年は、お寺参りが困難な人にも優しい工夫が増え、デジタル技術と共に“気持ち”を届ける流れが着実に根付いているようです。
SNS上では『家族で自分だけの御朱印蝶を作って並べてみたい!』『御朱印旅が、自分の人生をカラフルに振り返る時間になった』など多彩な感動の声が溢れました。御朱印蝶は、寺院同士の垣根を越えて、出会った人たちの気持ちをそっと運びます。今後は参加寺院同士で“御朱印蝶交流会”も予定され、訪れた人の想いが、日本の四季のように穏やかに、人々へ伝わっていきそうです。



コメント
記事を読んでほっこりしました。うちの子も最近神社やお寺に興味を持ち始めているので、家族でこういうイベントに参加してみたくなりました!テクノロジーで親子の思い出が作れるなんて素敵ですね。
昔は足でお寺を巡って御朱印をいただくのが楽しみでしたが、こうしてデジタルになっても、昔と変わらず感動があるものですね。孫と一緒に新しい形の御朱印旅、次回は家族を誘ってみようと思います。
御朱印蝶って初めて知りました!アートとしても可愛いし、友だちと一緒に自分たちだけの蝶を作って並べてみたいです。こんなに楽しいお寺体験があるなら、インスタにもいっぱい投稿しちゃいそう(笑)
仕事帰りに八重桜寺の前を通りましたが、あたたかい雰囲気で本当に癒やされました。イベントの日はいつもより賑やかで、みんなの笑顔が印象的でした。地元でこんな交流が生まれるのは嬉しいです。
御朱印って渋いイメージがありましたが、こんな風に蝶になって舞うなんて発想に驚きです!デジタルだから誰でも気軽に参加できそうだし、これから御朱印集め始めてみようかなとワクワクしました!