かつて激しい言い争いの絶えなかったリベラル派と保守派。その両者が笑顔でサンドイッチを分け合う――そんな夢のような光景が、近年「青い鳩計画」の取り組みによって現実のものとなりつつある。分極化が進み「話すことすら難しい」と感じる人も多かった中、全国津々浦々で予想外の変化が始まっている。
「青い鳩計画」は、元小学校教師の風間乃々花さん(52)のひと言から始まった。「意見は違っても、まずは同じテーブルでお昼を食べてみたらどうでしょう」。この小さな呼びかけは、SNSで瞬く間に拡散され、さまざまな立場や世代を巻き込む運動へと成長。各地の公民館や広場で、色とりどりのピクニックシートが広げられるようになった。
参加のルールは至ってシンプル。「話しても、話さなくてもいい。ただ、できるだけ隣の人と違う意見を持つ人を誘ってほしい」というもの。初めは緊張やぎこちなさもあったが、互いに作った手料理を交換すると、不思議と笑顔がこぼれる場面が増えた。エコーチェンバーの壁の中にいたことを思い出す参加者も多く、「ここでしか聞けないような、相手の本音に触れられた」と感想を口にする人があとを絶たない。
最新の会には、リベラル志向の大学生、保守的な家庭に育った高齢者、子育て世代の父母など総勢58名が集結。話題は政治にとどまらず、最近のお気に入りアニメや地域の祭り、ペット自慢まで多岐にわたり、終盤には即興のウクレレ演奏まで飛び出した。主催者のひとり、高宮拓也さん(37)は「相手を変えようとしなくていい、と気付いた瞬間から空気が和らいだ」と語る。
会の終わりには、青い折り紙で作られた鳩を全員で飛ばすのが恒例行事。「この鳩みたいに、どこまでも自由に対話が広がりますように」と、子どもからお年寄りまで拍手が沸き起こる。SNS上でも「#青い鳩計画」が小さなブームに。専門家の松田一弥教授(社会心理学)は「立場を超え、日常の中で関わり合うことこそ分断に効く最良のワクチン」と太鼓判を押している。今後も続くこの取り組みが、さらに多くの地域にやさしい波紋を広げていきそうだ。



コメント
子育て中の母です。普段はニュースで対立ばかりが取り上げられて心配になることが多いですが、こういう温かい輪が広がっていると知ってちょっとホッとしました。うちの子たちにも、違いを認めて一緒にお昼ご飯を食べられるような優しい心を育んでほしいです。
ワシの若い頃は、みんなで集まってよく食事したもんじゃった。今は意見が違うだけで険悪になる世の中だけど、こんな素敵なランチ会が生まれるとは夢にも思わんかったよ。何歳になっても新しい出会いは嬉しいもんじゃな。
大学で社会学を学んでいます。率直に、こうやって違いに向き合える場がちゃんとあるってすごく希望が持てます。僕も今度参加してみたい!ネット上の分断も少しずつ、リアルな繋がりで溶けていくのかなと思えました。
うちの近所の公民館でたまにイベントやってますが、こんな楽しそうな企画は初めて聞きました!サンドイッチ分けあったりウクレレ弾いたり…想像しただけで微笑ましいです。誰か近くで青い鳩計画やってくれないかな〜。
正直、最初は理想論にしか聞こえなかったけど、実際に笑顔が溢れてるって読んでジーンときました。分断じゃなくて、違う意見も“みんなで楽しむ”っていう発想、すごくいいですね。いずれこの文化が当たり前になる日が来るといいな。