みらい公園発「スマイル絵文字運動」 SNS世代間ギャップに橋をかける

噴水前の公園のベンチで、色とりどりの手描き絵文字カードを持った様々な年代や国籍の人々が並んで座っている様子。 ソーシャルメディア社会
みらい公園の噴水広場に集う人々が、手描き絵文字カードを手にやさしい交流を広げている。

みらい公園の噴水広場には最近、年代も国籍も様々な人々が集う不思議な現象が起きている。そのきっかけとなったのは、シニア層の井上みどりさん(76)のアイデアから始まった、手書き絵文字付きのメッセージカードをSNSでシェアする“スマイル絵文字運動”だ。オンラインとオフラインの壁を超えて結ばれた、小さな優しさの波紋がいま話題を呼んでいる。

発端は、サブスクリプション型デジタル端末を使いこなせないみどりさんが、地元の中学生・竹中理玖さん(13)に「SNSで気持ちを伝えるにはどうしたらいい?」と相談したことだった。理玖さんは「絵文字を使えば、言葉がなくても伝わるよ」と自作のにっこり顔マークを提案。その場でみどりさんが描いたメッセージカードを写真に撮り、「#スマイル絵文字みらい」のハッシュタグと共に自身のアカウントで発信したところ、小さな奇跡が起きた。

投稿は瞬く間に拡散され、公園を訪れる子どもたちや大人、留学生や近隣の福祉施設の利用者までが次々に手描き絵文字のカードを持ち寄るようになった。匿名で参加できる優しい仕掛けとして、カードには本名のサインは不要。「今日はいい日!」や「元気もらいました」など素朴な言葉に、それぞれが思い思いの笑顔やハート、動物の絵文字を添えて、ベンチ脇の“メッセージボックス”にそっと投函する形式が地域の新たな交流スタイルとなっている。

大学で社会メディアを研究する佐野清流助教(41)は、「インターネット上では匿名性がトラブルの温床にもなりうるが、みらい公園の運動は“優しさの匿名性”が信頼を育てているのが新しい」と分析する。実際、遠方の人々もSNSの投稿を見て「真似したい」と全国各地の公園や図書館で同様の取り組みが広がりつつある。また、カードの写真をSNSに投稿すれば特製スタンプがもらえるソーシャルサブスクサービス「スマイルパス」も導入され、幅広い年齢層が自然にデジタルコミュニケーションに触れる入り口となっている。

今では毎週末、色とりどりのカードに囲まれたみらい公園のベンチは、年齢も背景も異なる多くの人たちが集う絆の拠点となった。「知らない誰かからの手描きの笑顔に励まされるなんて、デジタルでもあたたかいものを受け取れるんですね」とみどりさん。SNS拡散の“速さ”と手描き文字の“ぬくもり”が予期せぬ形で調和したこの運動。ささやかな優しさが、世代やデジタルデバイドの壁を超えて静かに広がり続けている。

コメント

  1. 子どもと一緒にみらい公園をよく利用しています!こんな温かい運動が始まったなんて素敵ですね。息子も「カード描きたい!」と張り切っています。誰かの優しさが我が子にも伝わっていることに感動しました。

  2. 昔は公園で井戸端会議をしたもんですが、今の時代、こうして若い人と一緒に交流できるのは嬉しいです。手描きの絵文字、心がほっこりします。私も挑戦してみようかな。

  3. SNSと手描きの組み合わせって今っぽいですね。どちらか一方だけじゃなくて、両方で伝え合う優しさって、新しい形のコミュニケーションだと思います。私も大学の友達とやってみたいです!

  4. こういう活動は母国にはあまりなくて、とても心が温まります!日本の“ちいさな優しさ”を感じることができてうれしいです。絵文字って言葉がなくても伝わるんですね。

  5. 朝の散歩で公園を通るたびにカラフルなカードが増えてて、見るたびに笑顔になりますよ。知らない人とも優しさでつながれるなんて、いい時代になったもんだなあとつくづく思います。