休校明けの朝、全国のお茶の間に心温まるニュースが届いた。岩手県の小学校で、リモート学習から戻った生徒たちを校長自らが焼いたケーキで迎え、人と学びの絆を新しい形で深める取り組みが始まったという。SNS上では「涙が出るほど嬉しい」「こんな先生のいる学校に通いたい」と多くの声が寄せられている。
岩手県の山あいにある桜谷小学校では、この春から新しいリモート学習制度が本格導入された。全国でもいち早く学習管理システム「ツナグ」が導入され、生徒たちは自宅や地域のコミュニティセンターからオンライン授業を受けられるようになった。授業の内容から宿題、学習進捗の管理まで一元化され、誰もが自分のペースで学ぶことのできる柔軟な環境が整った。
そんな新しい学びの形に、校長の有田翠子(52)は生徒たちとの心のつながりが薄れてしまわないかと心を砕いていた。ある朝、有田校長は「みんながまた会える日を特別にしたい」と考え、30個の手作りケーキを焼くことを思いついた。有田校長は、学校に隣接する地域農家の佐藤一朗さん(61)から分けてもらった新鮮な卵、近くの牧場の高橋みゆきさん(47)から譲り受けたミルクを使い、生クリームといちごがたっぷりのふんわりケーキを完成させた。
再開初日、教室の窓辺にずらりと並んだ色とりどりのケーキと「おかえりなさい!」のメッセージボード。リモート学習から戻って来た5年生の児童、相沢力斗(11)は「校長先生が朝からエプロン姿でケーキを作ってくれてびっくりした。でもみんなで食べたケーキはすごく甘くて、やっぱり学校って楽しい場所なんだと思った」と笑顔で話す。
この心温まる取り組みはまたたく間に教育委員会にも届き、市内の他の学校でも『おかえり歓迎デー』が実施される運びとなった。教育委員会の小松原佑介課長(45)は「オンラインが増えるほど、心の交流はより大切だと実感する。子どもたちが心から『帰りたい』と感じられる学校づくりのヒントをもらった」と語る。
SNSには「桜谷小に行ってみたい!」「地域の人みんなで子どもを見守る温かさがすてき」など、全国からのコメントが溢れている。専門家の小児心理士・鈴木麻美子(38)は「ケーキという小さなごほうびも、大人が真心を込めて用意すれば、子どもたちの自己肯定感や安心感を育てます」と話す。
ICTの進化とともに学校のカタチが変わる今、変わらない“人の優しさ”こそが、新時代の教育を支える柱なのかもしれない。
コメント
子育て中の身として、こんな温かい学校があると本当に安心します。校長先生の気持ちが伝わってきて、思わず涙が出ました。うちの子の学校でもぜひ取り入れてほしいです。
わしゃもう孫も大きくなったが、先生が自ら子どもたちのためにケーキを焼くなんて、昔も今もやっぱり人の優しさが一番じゃな。こういう話をもっと知りたいぞい。
めっちゃ素敵じゃん!自分の学校もリモートだけど、帰ってきたときにこんなサプライズあったらすごく学校に行きたくなる。先生たちの愛ってちゃんと伝わるんだなって思った。
いや〜、桜谷小はうちの家からも近いんだけど、ほんと地域のみんなで助け合ってて誇らしいです。子どもらの笑顔見てると、朝からこっちまで元気もらいました!
こういう温かいエピソード読むと、なんだか心がほっこりして嬉しい気持ちになります。子どもたちにとっても、そして大人にも素敵な思い出になりそうですね。