長野のアリーナで1300人「友だちゲーマー」誕生 やさしさあふれるeスポーツ大会が話題

明るいアリーナ内で、少年と高齢男性が隣同士で座り、笑顔でハイタッチを交わしている様子。 eスポーツ
世代を超えたペアがeスポーツイベントで笑顔を分かち合う場面。

「知らない者同士が、こんなに笑顔になれるなんて」――長野県に新設された“さわやかグリーンアリーナ長野”で開催された全国規模のeスポーツイベント「つながれ!ハッピートーナメント」が、人々の心を温かくしています。

今回の大会は、通常の勝敗を競う形式とは一線を画し、「知らない人といっしょに遊ぼう」をテーマに掲げた独自ルールで話題に。オンラインとオフラインを融合した仕組みで、現地アリーナには小学3年生から86歳のベテランプレイヤーまで、幅広い世代の1300人が集結。オンライン参加者を含めると、その数は想定を大きく上回る5000人を超えました。

最も注目を集めたのはトーナメントの途中に発表された「ランダムフレンドマッチ」。これは、経験・年齢問わず組み合わせが決まり、お互いに一言自己紹介、相手の好きなゲームジャンルを尋ねあい、ときには初心者への助言をしながらプレイを楽しむというものです。アリーナ内では異世代ペアが励まし合ったり、対戦後に自然とハイタッチしたりと、至るところで笑顔の輪が広がりました。なかでも、70歳の元教師・村岡啓之さんと小学4年生の佐々木心晴さんの即席コンビが実況スタッフによって紹介され、「ゲームの中なら年齢の壁を超えられる」とのやり取りがオンライン実況で大きな反響を呼びました。

大会の運営責任者・楠本由衣さん(35)は、「はじめて会う相手と『がんばろう』と言い合う姿に、スポーツの本来の目的を見た気がします」とコメント。現地スタッフの間では“敗者同士の励ましタイム”が自然発生し、負けた後も座席を離れずに、相手へ拍手を贈るシーンも多く見られました。

SNSには「小学3年の娘が初めて年配の方とペアを組んで、負けても満足そうだった」「オンラインの対戦者から、心があったかくなったってメッセージが届いた」といった感想が次々と投稿。eスポーツ専門家の斉藤徹夫さんも「こうした場で生まれる小さな交流は、これからのゲーム文化にとって非常に重要だ」と評価しました。

イベント終了後は、会場全体で全員が輪になり、オンライン参加者も含めてチャットで「また会おう!」のメッセージを送り合う光景が。ボランティアスタッフの片岡七海さん(22)は「大きなイベントの裏でたくさんの“友だちゲーマー”が誕生したと感じています」と笑顔で語りました。年齢やレベルを超えて手を取りあった一日。アリーナで芽吹いた優しさの輪は、これからのeスポーツイベントの新しい形を予感させています。

コメント

  1. 小学4年の息子が参加させていただきました。普段なかなか世代を超えて交流する機会がないので、とても貴重な体験になりました!親としても、見ていて心があたたかくなりました。運営の皆さん、ありがとうございました。

  2. 最近の若い人たちのゲーム大会は、ただ勝ち負けだけだと思い込んでいましたが、こういう取り組みなら高齢者も安心して参加できそうです。次は勇気を出して参加してみようかな、なんて思わせてくれる素敵なニュースですね。

  3. イベントの写真をSNSで見ました!世代も性別も関係なく楽しそうに話してる姿が本当にほっこりしました。普段は一人でゲームしてしまいがちだけど、こういう温かい輪がこれから広がっていくといいなあ。

  4. うちの近所でこんな大きなイベントがあったなんて、ちょっと驚きです。普段静かな町に、笑顔と元気があふれてたんですね。みんな楽しそうで、私まで元気をもらいました。来年も開催されることを期待してます!

  5. 学生です!ランダムフレンドマッチ、めちゃくちゃ面白そう…!最初は知らない人と一緒にやるの緊張したけど、終わったら本当に友達になれそうな気がしました!ゲームってやっぱりこういうあたたかい力があるんですね。